包茎手術を検討している方にとって、最も気になる点は痛みや費用についてではないでしょうか。包茎手術はどのように行うのか、費用はどのくらいかかるのか、詳しく把握していない方もいるでしょう。
今回は、包茎手術の必要性や方法の違い、費用、痛みについて詳しく解説します。包茎手術を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
包茎手術の費用相場、手術法の違いや痛みについてまとめると
- 包茎の種類によって手術の必要性・費用相場が異なる
- 保険適用の場合は費用は安いが見た目への配慮が足りない
- 自身の状況や仕上がりの希望に応じてクリニックを選ぶ
包茎手術の必要性は包茎の種類によって異なる
包茎には、大きく分けて仮性包茎と真性包茎の2種類があります。必要とされる治療法や手術の必要性は、この包茎の種類によって変わってきます。
「仮性包茎」は医学的には治療の必要性が低い
仮性包茎と呼ばれるタイプは、包皮口が全開の状態で、亀頭を露出できる場合です。日常の生活や性行為に支障がなければ、医学的には手術などの治療は必要ありません。
ただし、個人的にコンプレックスなどがある場合は治療を検討しましょう。
「真性包茎」「カントン包茎」は治療が必要
真性包茎やカントン包茎と呼ばれる完全な先天性包茎の場合は、手術など何らかの治療が必要となることがほとんどです。包皮口が非常に狭く、亀頭を露出しづらいため、日常生活に支障が出ます。
一般的な治療法は「手術療法」
包茎手術において一般的に採用されるのは、包皮口を切開し、必要部位を切除する手術療法です。局所麻酔で行われるため、患者さんは大きな痛みを感じることなく手術を受けられます。
また、入院の必要がなく、手術費用や治療費が抑えられる点も大きなメリットです。包茎手術の料金はクリニックによって異なりますが、費用の相場を事前に知ることで、患者さんは予算に合わせた適切な治療の選択が可能となります。
包皮にステロイド軟膏を塗る「包皮翻転指導」
包皮翻転指導とは、包皮にステロイド薬を含む軟膏を塗布し、徐々に包皮口を広げる保存療法です。副作用が少ないメリットがありますが、効果に関しては個人差が大きく、この点はデメリットだといえます。
種類別!包茎手術にかかる費用相場
包茎手術を検討する際に最も気になるのは、手術費用や治療費がいくらになるのかということではないでしょうか。
ここでは、包茎の種類ごとの費用相場を分かりやすく説明します。様々なクリニックの料金の差を把握することで予算に合った治療計画を立てられます。
包茎手術の相場を知って、適切なクリニック選びに役立てましょう。
真性包茎の手術:15~50万円程度が相場
真性包茎の場合は包皮が非常に狭く、亀頭が露出しないため、手術が必要となります。真性包茎手術は高度な技術が必要なうえ、包皮の切除量も多いことから、料金設定は高めです。
手術費用の相場は、一般的に15〜50万円程度とされています。病院や地域による違いはありますが、この料金帯が真性包茎手術の一般的な治療費といえるでしょう。
カントン包茎の手術:15~50万円程度が相場
カントン包茎の場合、包皮が亀頭の下で狭まり、痛みを伴うのが特徴です。この状態を改善するには、専門的な手術を行う必要があります。
カントン包茎の手術費用は、真性包茎の治療と同様に15〜50万円程度が相場です。治療にかかる料金をあらかじめ把握し、準備しておきましょう。
仮性包茎の手術:8~35万円程度が相場
仮性包茎は、包皮が伸びていても亀頭が露出可能です。手術は必須ではありませんが、衛生上の理由や見た目の改善を目的として行われるケースもあります。
仮性包茎の手術にかかる費用は、一般的に8〜35万円程度の相場で設定されており、真性包茎やカントン包茎の手術に比べて料金がやや低い傾向にあります。
保険適用の包茎手術は費用が安いが仕上がりへの配慮が少ない
保険適用の包茎手術は、費用面でのメリットがありますが、仕上がりや見た目への配慮は十分にされません。泌尿器科では、保険適用で手術を行う場合、主に医学的な治療が必要な真性包茎やカントン包茎のケースに限定されます。
保険適用される手術は、コスト削減が優先されるため、美容的な側面にはあまり注意が払われないことが多いのが現状です。
主な包茎手術は5種類!手術別のメリット・デメリットも紹介
包茎手術には様々な種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。ここでは、5つの治療法を詳しく解説します。
①亀頭直下埋没法:仕上がりが美しいが料金は高め
亀頭直下埋没法は、亀頭の直下に埋没糸を用いて、余分な包皮を縫合し固定します。メリットは、仕上がりが自然な見た目になることです。一方、切除や縫合による手術跡が残る可能性がある点がデメリットとして挙げられます。
②根部切開法:傷跡が目立ちにくいが真性包茎やカントン包茎は手術不可
根部切開法は、傷跡が目立ちにくいという特徴があります。包皮の根本部分を最小限に切開して縫合することで、傷の見え方を抑えられるのがメリットです。
しかし、包皮の切除量が少ない分、再発のリスクが高まることや、真性包茎やカントン包茎など重度の場合に対応できないといったデメリットも併せ持っています。
③背面切開術:手術時間が短いが仕上がりの美しさに欠ける
背面切開術は、手術時間が短いのが大きなメリットです。包皮を背面部分で切開し最小限に縫合することで、時間を短縮できます。
しかし、仕上がりの美しさには限界があるため、見た目の改善を目的とする方には向いていません。見た目重視な方には不向きなうえ、切除量が少ない分、再発のリスクも高まるのがデメリットです。
④クランプ法:手術の難易度は低いがツートンカラーになりやすい
クランプ法は手術の難易度が低く、広く用いられている方法です。手技が比較的容易なことから、安全性が高いというメリットがあります。
デメリットは、包皮の色素が異なる部分を切除するため、仕上がり時の色ムラやツートンカラーが生じやすい点です。
手術リスクを最小限に抑える意味でクランプ法は有効ですが、見た目を重視する際には他の方法を選択するのが無難でしょう。
⑤作図法:真性包茎やカントン包茎でも手術できるがツートンカラーになりやすい
作図法は、真性包茎やカントン包茎など、複雑な症例にも対応できる方法です。泌尿器科の専門医によって行われます。
作図法の最大の特徴は、医師が患者さんの状態に合わせて手術プランを作図し、それぞれの症例に適した治療を行う点です。
作図法のメリットとしては、個々の患者さんに合わせた精密な手術が可能である点が挙げられます。一方デメリットとしては、手術の複雑さや時間が長引く可能性があり、医師の高度な技術と経験が要求されることです。
包茎手術は麻酔を使うので痛みはほぼない!内服薬も処方される
包茎手術における一番の不安は、痛みをどの程度感じるかという点ではないでしょうか。しかし、現代の医療技術では、手術中の痛みはほとんどありません。
麻酔によって手術部位の感覚を一時的に鈍らせ、手術中の痛みを大きく軽減します。また、手術後は痛み止めの内服薬も処方されるため、痛みに弱い方でも安心でしょう。
事前に流れを確認!包茎手術の5つのステップ
包茎手術を検討中の場合、手術の流れを事前に理解しておくことで、不安を和らげてスムーズな治療を受けられるでしょう。ここでは、包茎手術の流れを5つのステップで紹介します。
①カウンセリングを予約する
包茎手術を考えている方は、最初にクリニックでのカウンセリングを予約します。この段階で、症状の詳細や希望する治療方法、費用などに関して質問があれば相談しておきましょう。
②医師から治療の説明を受ける
カウンセリング時、医師から具体的な治療法や手術の流れ、必要なケアなどについて詳しい説明を受けます。このとき、手術のリスクや合併症に関する情報も聞けるので、納得したうえで手術を受けましょう。
③麻酔をして手術開始
手術当日は、局所麻酔をしてから手術が開始されます。麻酔の効果により、手術中の痛みは基本的には感じません。手術の種類や状況によって手術時間に違いがありますが、一般的には数十分から1時間程度で終了します。
④手術後の過ごし方などの説明を受けて帰宅
手術が終わった後、医師から術後の過ごし方やケア方法、注意点などについての説明を受けます。この時点で疑問や不安があれば、遠慮なく質問しましょう。その後、特に問題がなければ、その日のうちに帰宅できることがほとんどです。
⑤抜糸が必要な場合は再度クリニックを受診する
手術によっては、抜糸が必要な場合があります。抜糸は、手術から1週間程度経過をみてから、再度クリニックを受診し行われます。
抜糸までに通院が必要な回数は手術方法などによって個人差がありますが、1~2回の通院で完了することがほとんどです。
包茎手術の費用に関するよくある質問
費用が安い泌尿器科or高い包茎クリニックのどちらで手術を受けるべき?
美しさと仕上がりの質を最優先に考える方は、クリニックを選ぶと良いでしょう。クリニックは費用は高い傾向にありますが、仕上がりの面で期待できます。
一方で、費用を重視する場合は泌尿器科が適しています。美容的な面では限界がありますが、保険適用で治療費は抑えられます。自分が何を重視するかによって選択しましょう。
包茎手術の費用相場に幅があるのはなぜ?
包茎手術の内容や費用に幅があるのは、患者さんの包茎の状態や仕上がりへのこだわり、オプションの有無などによって、手技の内容が異なるためです。
包茎手術の費用を比較検討するときの注意点は?
包茎手術の費用を比較する際には、手術にかかる基本料金だけでなく、術後のケアや追加料金が発生する可能性も含めて検討しましょう。
手術の総費用を理解するためには、基本料金に含まれるサービス内容を詳細に確認し、最終的な費用総額で各クリニックを比較することが重要です。
手術の際に入院費用はかかる?
包茎手術は通常、日帰り手術が多く、特別な合併症がない限りは入院費用はかかりません。
まとめ:自分に合った包茎手術で悩みを解消しよう
包茎手術を検討する際は費用だけでなく、手術の質、医師の技術、クリニックの評判など、様々な要素を総合的に比較することが重要です。
包茎に関する悩み事を抱える場合は、信頼できる医師や施設を選ぶことで、治療内容や効果についても納得感をもって判断できます。ご自身のニーズや状況に合ったクリニックを見つけ、安心して手術を受けましょう。