ICL(眼内コンタクトレンズ)手術は、長期的な視力維持の効果が期待できる治療法です。しかし、どのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いでしょう。
この記事では、ICLの費用相場や保険適応について詳しく解説します。ICLの情報をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。
ICLの費用相場は40〜80万円

ICL手術における平均費用はクリニックによって異なりますが、一般的には40~80万円程度とされています。これには、手術前の検査費用や使用するレンズの種類によって変動する費用も含まれます。
内訳としては、レンズ代が20万円前後、手術代が20万円前後となるのが一般的です。レンズ代は高度近視ほど料金が高くなる傾向があり、また付加機能のある高機能レンズを選択した場合にも費用がかさみます。
ICLとレーシックの費用や効果を比較!

ICLの平均的な手術費用は、1回あたり40〜80万円とされています。これに対し、レーシックの平均費用は20〜30万円程度です。
一見するとレーシックのほうが安く感じますが、長期的に両者の費用対効果を比較検討すると、10年以上にわたって効果が持続するICLの優位性が際立ってきます。
レーシックの効果は時間の経過とともに徐々に低下していく傾向にある一方で、ICLは一度行うと効果は半永久的だといわれています。
視力の大きな変化といった特定の状況によっては、再手術が必要になる場合もありますが、ICLの方が長期的なコストパフォーマンスの高いといえるでしょう。
10年コンタクトを使い続けるならICLのほうが安い

ソフトコンタクトレンズを10年間使用する場合、新しいレンズの購入や洗浄液の費用、定期検査の料金が積み重なり、結果的にICL手術の費用を上回ることがあります。
長期的な目線でICLとコンタクトレンズの費用比較を行うと、ICLはコストパフォーマンスの良い選択となるでしょう。
ICLの費用で知っておきたい3つのポイント

ここでは、ICL手術の費用に関して、重要な3つのポイントを詳しく解説します。
①保険適用外!全額自己負担になる
ICL手術は自由診療の範囲に含まれるため、公的医療保険の適用外となります。手術にかかる費用は全額自己負担となり、健康保険や高額療養費制度の利用はできません。
ただし、一部の医療保険では、補償の対象になっていることがあります。ICL手術を検討している場合には、保険内容を事前に確認することが重要です。
②クリニックによって費用に差がある
ICL手術は自由診療扱いであるため、病院やクリニックによって料金設定に幅があります。ICL手術は特定の視力矯正を目的としており、術後の結果には個人差があることを理解しておきましょう。
もし術後の視力に満足できない場合、やり直しの手術を検討することも可能ですが、追加費用が発生する可能性があります。そのため、ICL手術を受ける際には、術後のケアややり直しの費用ついても、事前にクリニックと詳しく話し合うことが重要です。
③術前・術後にも諸費用がかかる
ICL手術では、手術への準備として重要な術前検査だけでなく、術後のアフターケアとして定期検診も必要となります。定期検診は、術後の眼の健康を維持し、適した視力を保つために不可欠です。
ICL手術の全体的な料金には検診費用も含まれることが多いため、手術を検討する際には、術後のアフターケア計画についても十分に情報を集めましょう。
ICLを安く受ける3つの方法

ICLがコスパに優れているとはいえ、せっかくICLを受けるなら、できるだけ費用を抑えたいというのが本音でしょう。
ここからは、ICLを安く受けるための方法を3つ紹介します。
①医療費控除を活用しよう
ICL手術は、医療保険の適用外です。手術費用は自己負担となるため、事前の資金計画が必要となります。
しかし、医療費控除の対象として、手術費用の申告が可能です。また、一部の生命保険では、特定の条件下でICL手術を補償するプランが提供されていることもあります。
②医療ローンで分割払いが可能
高額なICL手術の費用を一括で支払うのが困難な場合、医療ローンを利用するという選択肢が有効です。手術費用は、患者さんにとって大きな自己負担となりますが、分割払いができるクリニックも多く存在します。
手術費用を月々に分けて支払える医療ローンは、経済的な負担を軽減してくれる方法だといえるでしょう。
③アフターケア・保障内容をよく見てクリニックを選ぶ
ICL手術を受けるクリニックを選ぶ際には、手術費用だけでなく、術後のアフターケアや保障内容も重要なポイントです。
一部のクリニックでは、レンズ交換の際に再手術料が無料となるクリニックもあります。また、定期的な検診料のほか、使用する目薬の無償提供を実施しているクリニックもあるのでチェックしておきましょう。
ICLに関するよくある質問
効果は何年持つ?やり直しが必要になることもあるの?
ICLの効果は、基本的に半永久的に持続します。
レンズはコラマーという生体適合性の高い素材で作られており、通常、曇りや破損がなく長期間使用可能です。そのため、多くの場合、取り外しやメンテナンスは必要ありません。
ただし、視力の低下や眼疾患の影響が見られる場合には、ICLの取り出しや再手術が必要になることもあります。
手術は日帰り?入院も必要?
ICL手術は基本的に日帰りで行われます。
通常、各目の手術には10分程度しかかからず、局所麻酔(点眼麻酔)を使用するため痛みもほとんどありません。両眼の手術も同日に可能で、手術後はすぐに帰宅できます。
ただし、術後はしばらくの間安静にし、医師の指示に従うことが重要です。
確定申告でICLの治療費はいくら戻る?
ICL治療費は医療費控除の対象となり、確定申告で一部が還付される可能性があります。医療費控除額は次の計算で求められます。
- 医療費控除額の計算: 支払ったICL手術費用から、10万円またはその年の総所得金額の5%のいずれか低い方を差し引いた額が控除額になります。
- 還付額: 控除額に税率(一般的に10〜20%)を掛けた金額が戻る額の目安です。
例えば、ICL手術費用が70万円の場合、60万円が控除対象となり、所得税率が20%の場合は約12万円が戻る可能性があります。
まとめ:ICLは費用が高めだが長期では費用対効果が高い

ICL手術の費用相場は40〜80万円と、費用が高いと感じるかもしれません。しかし、長期的な視力維持、コンタクトレンズや眼鏡にかかる継続的な費用を考えると、費用対効果は非常に高いのがICLの魅力です。
また、医療費控除の対象のため、確定申告をすることで税制面で優遇も受けられます。一歩勇気を踏み出して、眼鏡やコンタクトとは無縁の生活を手に入れてみませんか。