ヘアラインアートメイクは、頭皮に色素を入れることで後退した生え際や薄毛部分を補正し、まるで本物の髪の毛が生えているように見せる技術です。
しかし、眉などのアートメイクと比べるとイメージが湧きづらく、どのような施術なのか不安に思う方もいるかもしれません。
今回は、ヘアラインアートメイクの効果や費用、メリット・デメリットについて解説します。ヘアラインアートメイクの情報をお探しの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
ヘアラインアートメイクは頭皮に色素を入れ毛髪があるように見せる施術

ヘアラインアートメイクとは、後退した生え際や薄毛にお悩みの方に対して、自然な髪の毛のように見せる効果のある施術です。ヘアラインアートメイクでは、特殊な技術で頭皮にインクを注入し、色素を用いて本物の髪のように見せます。
ヘアラインアートメイクの代表的なデザイン

ヘアラインアートメイクの施術を受ける際には、自分に合ったデザインの選択が重要です。
ここでは、代表的な3つのデザインを紹介します。あわせて過去の施術症例を見ることで、よりリアルな仕上がりイメージをつかめるでしょう。
生え際全体:ヘアラインを整えて小顔に見せたい女性向き
生え際全体のデザインは、ヘアラインを整え、顔のバランスを美しく見せたいときに効果的です。
このデザインは、生え際全体に均等に色素を入れることで、薄毛でも自然な見た目を実現します。
M字部分:M字部分をカバーしたいメンズ向き
M字部分のヘアラインアートメイクは、特に薄毛の部分が目立つ男性に人気があります。
このデザインは、M字型に後退した生え際を効果的にカバーし、若々しい印象を与えられます。
気になる一部分:薄い部分をボリュームアップしたい人向き
部分的な施術は、特に薄毛を目立たなくするのに適しています。
このデザインは、全体的なボリュームアップを望む方にとって、理想的な施術だといえるでしょう。
ヘアラインアートメイクのメリット5つ

薄毛や生え際の後退に悩む方にとって、ヘアラインアートメイクは効果的な解決策の1つです。特に、生活環境や年齢によって変化する髪の状態に対応し、日常生活に自信をもたらしてくれます。
ここでは、ヘアラインアートメイクの5つのメリットを紹介します。
①生え際が気にならなくなり自信を持てる
ヘアラインアートメイクは、生え際の悩みを解消し、見た目の印象を大きく改善します。
特にM字部分の後退が気になる方にとって、この施術は自信を取り戻すきっかけとなるでしょう。
②ヘアスタイルの幅が広がる
ヘアラインアートメイクによって、髪型の選択肢が格段に広がります。
生え際が整うことで、前髪のないヘアスタイルも自然に見え、好みのスタイリングも可能です。仕事やプライベートにおいて、より多くのヘアスタイルを楽しむことができるでしょう。
③若々しい印象になる
薄毛や生え際の後退は、見た目の年齢を大きく左右し、実年齢よりも老けて見られてしまう場合もあるでしょう。
ヘアラインアートメイクの施術によって、若々しい印象を与えることができますよ。
④小顔効果を期待できる
ヘアラインアートメイクは、おでこの生え際を自然に整えることで、顔の輪郭をシャープに見せる効果があります。特に小顔効果を求める方にとって、大きなメリットです。
バランスよく整えられたヘアラインが顔全体の印象を引き締め、より美しい輪郭を作り出すことで、小顔効果が一層際立ちます。
⑤汗や水に強い
入浴やスポーツなど汗をかくシーンでも、アートメイクは自然な状態を保てるのが特徴です。洗髪時にシャンプーで洗い流しても問題ありません。
日常生活の制限を感じることなく、自然に利用できる点が大きな魅力だといえるでしょう。
ヘアラインアートメイクのデメリット5つ

ヘアラインアートメイクにはさまざまなメリットがありますが、注意点やリスクもあります。
ここでは、ヘアラインアートメイクの5つのデメリットを説明します。
①簡単には消せない
ヘアラインアートメイクは、一度施術すると簡単には消せせん。万が一失敗したときに後悔しないためにも、施術を受ける前には専門家との十分なカウンセリングが必要です。
もし修正する場合には、追加の費用が必要となることがあるため、注意しましょう。
②カラーチェンジできない
ヘアラインアートメイクでは、一度施術した色をあとから変えることはできません。そのため、ヘアカラーを頻繁に変える方は、施術した色が現在の髪色と合わなくなる可能性があります。
この点を考慮し、施術を受ける際は、長期的に満足できる色を選びましょう。
③1~3年程度で色落ちする
ヘアラインアートメイクに用いられる色素の持ち具合は、肌のターンオーバーに大きく影響されます。
通常は1~3年程度で肌の自然なターンオーバーにより、徐々に色落ちします。
④生え際が後退すると不自然になりやすい
年齢とともに生え際が後退すると、ヘアラインアートメイクが不自然に見えることがあります。
特に、M字部分が後退している方の場合、時間の経過と共に修正が必要になる可能性が高いでしょう。
⑤1週間程度のダウンタイムがある
ヘアラインアートメイクの施術後、約1週間のダウンタイムが発生します。特に直後のアフターケアに注意が必要で、ヘアラインのメイクやクレンジング、ヘアカットなどは控えましょう。
また、シャンプーは、最低でも3日間は控えなければなりません。施術部位の正常な回復を促すためには、この1週間のダウンタイム中に適切なケアを心がけることが重要です。
ヘアラインアートメイクの費用相場は2回で10~17万円程度

ヘアラインアートメイクの料金は、施術範囲によって異なります。2回の施術で10~17万円程度の価格が相場なので、クリニック選びの目安としましょう。
施術範囲によって料金が変わる
ヘアラインアートメイクの料金は、施術する箇所や部位の範囲によって大きく変動します。
全体のヘアラインを入念に形成する全体タイプと、部分的に補正する部分タイプがあり、全体タイプのほうが高度な技術が必要で施術時間も長いため、料金設定は高くなります。一方、部分タイプであれば、比較的低料金で施術できるでしょう。
費用は1回料金ではなく総額で比較しよう
ヘアラインアートメイクは、入れた色素を維持するために、1~3年後を目安に再施術する必要があります。
そのため、費用感で判断する際は1回分の料金だけでなく、期待される効果の持続年数で割った平均的な年間費用を比較すると良いでしょう。
ヘアラインアートメイク施術時の痛みはどのくらい?

ヘアラインアートメイクの施術時の痛みは、一般的に頭皮から毛を抜く程度の強さだといわれています。しかし、痛みに対して不安を感じる方もいるでしょう。
痛みの感じ方には個人差があるものの、多くの方にとっては耐えられるレベルだと考えられます。それでも、痛みへの不安がある場合は、施術前に医師や専門家へ相談しておくと安心です。
一般的には“毛抜きで毛を抜く”程度の痛み
ヘアラインアートメイクの施術中の痛みは、一般的には毛抜きで毛を抜く程度の痛みだと表現されます。
しかし、痛みに対する感度は人それぞれ異なるため、人によっては強い痛みを感じる可能性もあるでしょう。
痛みに弱く心配な人は医師に相談を
痛みに敏感な方や施術に関して不安を抱えている方は、麻酔の使用について医師に相談することが重要です。
カウンセリングの際には、痛みへの不安や麻酔について話し合い、施術を安心して受けられるように準備を進めましょう。
ヘアラインアートメイクの施術の流れ

ヘアラインアートメイクの施術は、5つのステップに分かれます。ここでは、実際の施術の流れについて解説します。
①カウンセリングでの説明・相談
まず、担当者からの説明と、希望などを確認するためのカウンセリングが行われます。アートメイクに対する説明を聞き、納得したうえでデザインの打ち合わせに入ります。
質問や相談事項があれば、この段階で十分に確認しておきましょう。
②デザインの決定
カウンセリングで理想のイメージを固め、コンピューターによるシミュレーションなども活用しながら最終的なデザインを決定します。過去の成功症例も参考にしつつ、細部の調整も可能な範囲で反映できます。
よりリアルな仕上がりイメージを共有することで、納得感の高いデザインとなるでしょう。検討を重ね、満足のいく結果を手に入れましょう。
③麻酔の塗布
施術の快適さを保つために、施術部位に局所麻酔クリームを使用します。
麻酔の効果によって施術中の痛みが大幅に軽減され、リラックスして施術を受けることが可能です。
④施術:2~3時間程度
ヘアラインアートメイクの施術では、頭皮にインクを注入する作業に2~3時間程度かかります。
施術の精度や範囲によっても変わってきますが、一般的にはこのくらいの時間を見込んでいることが多いでしょう。
⑤アフターケアに関する確認
ヘアラインアートメイクの施術後は、適切なアフターケアが欠かせません。主治医や施術者から、アフターケアに関する説明と注意点の確認を受けましょう。
特に、帰宅後の過ごし方や洗髪・シャンプーの手順など、リスク回避のためのアドバイスはしっかりと頭に入れておく必要があります。また、定期的な診療で経過を報告し、必要な指示を仰ぐことも大切なポイントだといえるでしょう。
施術に後悔?ヘアラインアートメイクの失敗例3つ

ヘアラインアートメイクでは、まれにですが、施術後に失敗したり後悔したりするケースもあります。代表的な失敗パターンは、以下の3つです。
①インクが上手く定着しなかった
一番多い失敗例は、注入された色素が肌に上手く定着しないことです。これは、肌質の違いや施術技術の不足によって起こります。
②思い通りのデザインにならなかった
デザイン検討時の希望イメージとは異なり、仕上がり後の生え際のラインや密度感に違和感を覚えるケースがあります。このような状況は、デザインの経験や技術、そして施術者との好みの一致度に大きく左右されます。
施術前のカウンセリングで期待するイメージや希望を明確に伝え、仕上がりのデザインを事前に確認することが重要です。
③傷跡が残ってしまった
施術後に肌に傷跡が残ることもまれにあります。安さだけを優先して非医療施設を選ぶと、施術者の技術面でのリスクが高まります。
医療機関では医師の管理下で行われるため、技術面はもちろん、トラブルへの対応力にも安心感が得られるでしょう。
ヘアラインアートメイクで後悔しないためのポイント4つ

ここでは、ヘアラインアートメイクを受ける際に後悔しないための4つの注意点を解説します。
①価格の安さだけで選ばない
ヘアラインアートメイクを選ぶ際、価格の安さだけに注目してはいけません。安さに惹かれるのは理解できますが、リスクが伴う可能性もあります。
品質や安全性を犠牲にすることなく、コストパフォーマンスに優れた選択を心がけることが大切です。
②実績・症例をチェックする
施術者の実績や過去の症例をチェックすることで、その人の経験や技術、仕上がりのデザイン品質を理解し、安心して施術を受けられるでしょう。
症例のチェックは、施術者がどのような技術を持ち、どの程度の経験を積んでいるかを判断するうえで非常に有効です。
③施術前後の約束事はきちんと守る
施術前後のケアは非常に重要です。施術前に控えるべき禁止事項があるほか、ダウンタイム中のNG行為にも注意を払う必要があります。
約束事を守ることで、治癒が円滑に進むでしょう。
施術前にも控えるべき禁止事項がある
施術後だけでなく、施術前にも注意が必要です。飲酒や一部の薬の摂取を控えるなど、いくつかのNG行為が施術前の禁止事項として挙げられています。
ダウンタイム中のNG行為に注意する
施術直後のダウンタイム中は、洗髪や運動など、肌に負担をかける行為を避ける必要があります。施術から1週間程度は頭皮が敏感な状態が続くため、NGとされる行動には注意しましょう。
施術後にアフターケアの説明や注意点の確認がありますが、指示通りに1週間の経過を見守ることが大切です。
④カウンセリングで納得してから施術を受ける
事前の丁寧なカウンセリングとデザイン検討で実現可能なイメージを共有し、納得のうえで施術に臨みましょう。
施術者からのわかりやすい説明と十分な質疑応答を通じて、最終的な仕上がりイメージを固めることが大切です。疑問点を残さず解消しておけば、後々の失敗やリスクを回避できるでしょう。
ヘアラインアートメイクのよくある質問
施術当日はメイクしてもいい?
施術当日は、通常通りのメイクをしても問題ありません。日頃のメイクスタイルは、デザイン決定の際の重要な参考材料となることがあります。
施術時間はどのくらい?
ヘアラインアートメイクの施術時間は、デザインや施術範囲によりますが、通常は2~3時間程度を見込むと良いでしょう。
初回カウンセリングに30分、施術に2~2時間半程度かかります。
施術当日から入浴できる?
施術当日は長風呂は控えるのが望ましいですが、シャワーを浴びること自体は可能です。
ただし、シャンプーをする際は、施術部位を強くこすらないよう特に注意が必要です。
何年くらい持つ?
ヘアラインアートメイクの色素は、平均して約2年間持続するとされています。
ただし、持続期間にはかなりの個人差があり、一概に言い切ることはできません。色が薄くなってきたら、リタッチを検討すると良いでしょう。
金属アレルギーだけど施術を受けられる?
クリニックで使用されるアートメイク用の色素は、金属含有量が非常に少ないため、金属アレルギーの方が施術を受ける際もほとんど問題はありません。
ただし、使用される色素に対するアレルギー反応の有無を事前に確認し、必ず相談することをおすすめします。
MRIが受けられなくなるって本当?
クリニックで使用されるアートメイクのインクには、金属がほんのわずかしか含まれていないため、基本的にはMRI検査は可能です。
しかし、インクの種類によってはMRI時に軽い刺激を感じることがあるため、検査を受ける前にアートメイクの施術経験があることを必ず医療スタッフに申し出ましょう。
まとめ:アートメイクで理想のヘアラインを手に入れよう!

ヘアラインアートメイクは、生え際のデザインを自由に調整でき、さまざまなヘアスタイルを楽しめます。しかし、施術を受ける前には、費用・施術時間・痛み・持続性・アレルギーへの対応など、さまざまなリスクを理解することが重要です。
ヘアラインアートメイクは、適切な施術によって、見た目を変えて自信を高める効果的な手段となります。アートメイクで理想のヘアラインを手に入れましょう。