今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!今回は『水いぼってどんな病気?』をご紹介させて頂きます。

水いぼの正式な名前は『伝染性軟属腫』と言い、小児によく見られるウイルス性の皮膚科疾患です。
「子どもに水いぼができたけど治療法は?」「大人にもうつる?どんな病気?」「プールには入れるの?」など、水いぼができると色々疑問に思うことも多いかと思います。
この記事では水いぼの特徴や症状、治療法などを説明しています。
みなさんがよく疑問に思うことなどもまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

水いぼとは?病気の特徴

水いぼとは伝染性軟属腫ウイルスが感染することにより、柔らかく白っぽいイボが多発する病気です。7歳以下の小児に多くみられる皮膚科疾患です。
発症するまでの潜伏期間は14〜50日とされています。皮膚と皮膚が直接触れるなどの接触感染によって感染します。タオルを共有するなど、間接的な感染もあります。

傷や乾燥など皮膚のバリア機能が低下している部位から感染し、表皮の細胞内でウイルスが増殖します。そのため、アトピー性皮膚炎の子どもは特に感染しやすいといえます。手で掻いてイボを壊し、中の組織が皮膚のほかの部位に付いてしまうと感染が広がってしまうことがあります。

水いぼの症状

水いぼは小さな光沢がある白っぽく丸い1〜5ミリ程度のイボができます。イボに突起があるのが特徴です。水いぼが大きくなると中央が窪んできます。

それ以外には痛みやかゆみなど特に大きな症状はみられませんが、時々水いぼ周囲に湿疹やかゆみが出ることがあります。
全身どこにでもできますが、脇の下やお腹、顔、外陰部などにできやすいといわれています。

水いぼの治療法

水いぼは平均6ヶ月程度で自然治癒するといわれていますが、数年治癒しなかった例もあるようです。拡大して全身に広がることもあるため、早期の数が少ないうちに摘出した方がよいとされています。

摘出の方法は、鉗子(ピンセット)で取り除いて、イボの中にある白色の軟属腫小体(ウイルスが変性してできた塊)を押し出し取り除きます。そのまま摘出すると痛みが伴うため、摘出の1時間程前からリドカインテープ(麻酔テープ)を貼っておき、痛みを減らすという方法もあります。

また、アトピー性皮膚炎や乾燥などで皮膚のバリア機能が低下した状態だと拡大しやすいのでスキンケアを行い皮膚の状態を改善しておきましょう。

かゆみがある場合は?ステロイド外用薬について

ステロイド外用薬は水いぼ周囲の湿疹やかゆみを鎮めることはできますが、免疫力を低下させ水いぼが増えてしまう可能性があります。しかし、かゆみが強くて引っ掻いてしまうと感染を拡大してしまいます。

2日程度の使用であれば増えてしまうこともないので、短く使用したり水いぼの部分を避けるなどステロイド薬を上手に使用することが大切です。医師と相談しながらステロイド薬を使用しましょう。

かかるのは子供だけ?大人にうつる可能性について

水いぼは小児に多い病気ですが、まれに成人にうつることもあります。成人にかかった例では、母親や保育士に見られることが多いようです。免疫抑制状態の病気にかかっている人(AIDS・臓器移植)に大型のイボが発生することもあります。

プールやお風呂に入っていいの?

水を通してうつる訳ではないですが、スイミングプールなどでの感染が多いのは肌が露出しているため皮膚が直接触れる可能性が多いためです。

また、タオルや浮き輪、ビート板などでうつることもあるので保育園などでは水いぼがあるとプールに入ることを拒否されることもあるようです。

プールに入る場合は体に触れる物の共有は避けて、終わったあとはシャワーで肌をきれいに洗うのがよいでしょう。お風呂は湯船に一緒につかるのは避け、タオルも別のものを使いましょう。

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