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今回は『隠れ高血圧かも・・「仮面高血圧症」とは?』をご紹介させて頂きます。

本記事は、山岸クリニック相模大野(神奈川県相模原市)の山岸 貴洋先生にご監修いただきました。

血圧は、1日のなかで「変化する」もの

心臓から1分間に約5リットルも送り出される血液は、体中をめぐり、やがて腕などの末梢にまで届きます。その末梢の血管への圧力が「血圧」です。血圧は健康の程度を測るバロメータの1つですが、日本人は血圧に敏感です。

40歳以上の日本人の、2人1人は高血圧を抱えていると言われています。血圧が高くなると、血管のつまり、破裂などを引き起こし、
(1)心筋梗
(2)塞狭心症
(3)脳梗塞
(4)脳出血
(5)くも膜下出血
といった命に関わる発作の原因ともなります。

1日のなかで、激しい運動をしなくても、普通の生活を送っているときにでも、血圧は変動し、一定していません。寝ているあいだは低く、日中の活動しているあいだは高めという人が一般的です。また、食事、ストレス、感情、入浴、気温の変化、時間帯などによって、人間の血圧は、上昇と下降を行き来しています。

正常値の約15%は「隠れ高血圧」

健康診断などで、「血圧は正常」と判定された人でも、朝や寝る前など家庭で血圧を測ると、高い数値が見られることがあります。診察時では高血圧と診断されないことから、正常血圧の仮面をつけた高血圧という意味で「仮面高血圧」と呼ばれる状態です。つまり、病院で発見されにくい「隠れた高血圧」ということです。

現在、医療機関で、測定した血圧が「正常」と判断された人のうち、約10~15%の人は、「仮面高血圧」だといわれています。さらに、60歳以上の10人中4人が「仮面高血圧」の状態にあるようです。そして近ごろは、40代以上の年齢層にも、こっそり「仮面高血圧」が増えていることが明らかになっています。

一般的な高血圧より「進行が早い」

高血圧では、脳卒中や心筋梗塞などへの発生が心配されますが、仮面高血圧もそれらの重い病気の発症リスクは、同じくらいであることが、すでに分かっています。コロンビア大学(アメリカ)の研究によると、仮面高血圧症の人は、一般的な高血圧症にくらべて、症状の進行が早いことが確認されています。そして脳卒中のリスクは、一般的な高血圧症にくらべて、約2.5倍もあると予測する医師もいます。

仮面高血圧症の恐ろしさは、自覚症状がないことです。実際は高血圧の症状が見られるのに、なぜか「正常」の仮面をつけているため、本人も「まさか、自分が高血圧だなんて」と生活に油断しているところがあります。しかし、見えないところで、高血圧が進んでいるというケースは少なくありません。

血圧は、「朝」と「夜」に測る

日常の高血圧は、
(1)早朝
(2)夜間
(3)ストレス時
に隠れています。過度な飲酒や喫煙、仕事や日常生活での強いストレス、睡眠時の無呼吸症候群、糖尿病の悪化、心臓や腎臓の不調、高いコレステロール値、塩分の多い食事の摂取、気候の変化、などが原因として挙げられます。

仮面高血圧症を見つけるには、家庭用血圧計を使って、「朝起きてから1時間以内で、朝食前」と「夜は寝る直前」に、血圧を測定するのがよいでしょう。記録をつけておくと、自分の血圧の変化に気づくことができます。

40歳を過ぎたら、家庭で「血圧測定」!

高血圧は、基本的に自覚症状のほとんどない病気です。高血圧の際に、肩こり、頭痛、動悸、息切れ、めまいが生じると言われていますが、医学的には直接の因果関係は、今のところ明らかになっていません。

しかし、首や肩に重さやだるさを感じる、強めの頭痛がするといった症状と、高血圧に何らかのつながりがあることは、現実としてあるようです。しかし、前兆といえる症状があるかどうかまでは曖昧です。そこで、40歳を過ぎたら、意識して血圧を測定するようにしましょう。定期的に「内科」などの受診し、医師に相談すると安心です。

仮面高血圧症の予防には、生活習慣の見直しがもっとも効果的です。まずは食事の改善です。
(1)塩分を控える
(2)野菜、海藻類、豆類を積極的に摂取する
(3)コレステロールの高い食事は抑える
(4)砂糖の多い菓子類は控える
といったことのうち、できるところから初めてみましょう。さらに、できれば禁煙し、飲酒しない日を設けることをおすすめします。

【この記事の監修・執筆医師】

 
糖尿病専門医、内分泌代謝科専門医、総合内科専門医
山岸 貴洋(ヤマギシ タカヒロ)院長
 
〒252-0303 
神奈川県相模原市南区相模大野3-14-20 TH&Cビル2F
 
TEL:042-705-8055
 
診療科目:糖尿病内科、甲状腺内科、 内分泌内科、禁煙外来、睡眠時無呼吸外来
 
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