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今回は『生活習慣病を予防する「EPA(エイコサペンタエン酸)」の効果 』をご紹介させて頂きます。
青魚の油に含まれる脂肪酸
EPAは「Eicosapentaenoic Acid」の略で、正式には「エイコサペンタエン酸」と呼ばれる成分です。主にいわし・さば・あじなど、青魚の油に多く含まれるn-3系(オメガ3系)脂肪酸の仲間です。体内で作ることがむずかしい物質で、食物などから摂取しなければなりません。

健康を維持するために大切な栄養素で、いわゆる「必須脂肪酸」の一種です。必須脂肪酸といえば、同じように青魚の油からとれるDHA(Docosahexaenoic Acid:ドコサヘキサエン酸)が有名です。どちらも血中の中性脂肪やコレステロールを低下させる働きを持っています。
生活習慣病の予防・改善に効果
脂ののった旬の魚には、多くのEPAが(DHAも)含まれています。まいわし、本まぐろ、さば、まだい、ぶり、さんま、さけ、あじは、特にEPAの含有量が多い魚です。近年、日本人の魚離れが進んでいます。それが生活習慣病の増加につながっているとの見方もあります。
EPAは、血管・血液の健康維持や、生活習慣病の予防・改善に役立つとされ、実際。次のような成果があることから注目が集まっています。
・血液をサラサラにする
・中性脂肪値を下げる
・血管年齢を若く保つ
・心臓病、脳梗塞を防ぐ
・動脈硬化を防ぐ
■きっかけは「イヌイット」
EPAが注目されるきっかけは、1960年代にデンマークのダイアベルグ博士らが行った、グリーンランド(デンマーク自治領)での、イヌイットを対象にした疫学調査でした。
イヌイットの人たちは、その環境から、食事によってたくさんの脂肪を摂取しています。にもかかわらず、心筋梗塞や狭心症を患う人が少ないことが分かりました。デンマーク人の34.7%が心筋梗塞によって死亡しているのに対し、イヌイットはわずか5.3%、つまりデンマーク人の7分の1程度しかいなかったのです。
■EPAを「多く摂取する」イヌイット
イヌイットは、野菜をほとんど摂らずに、アザラシや鯨などの肉を主食としています。肉食中心のヨーロッパ人と同じように、高い脂肪摂取率の食生活を続けているのに、心筋梗塞で亡くなる人が非常に少ないのはなぜでしょう。
イヌイットが主食とするアザラシや鯨には、多くのEPAが含まれていたからです。調査の結果、それは、アザラシなどが主食とする青魚に由来するものでした。

■多くの分野で効果が期待
EPAは血液を健康な状態にする働きに優れ、特に心臓病予防にはすでに成果を出しています。そして、多くの研究機関による調査で、ほかにも次のような効果が示されています。
・ドライアイの改善
・高血糖の改善
・アレルギーの抑制
・紫外線による肌へのダメージ軽減
■多くの分野で効果が期待
EPAは血液を健康な状態にする働きに優れ、特に心臓病予防にはすでに成果を出しています。そして、多くの研究機関による調査で、ほかにも次のような効果が示されています。
・ドライアイの改善
・高血糖の改善
・アレルギーの抑制
・紫外線による肌へのダメージ軽減