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今回は『外反母趾と合わせて起こる「内反小趾」とは?』をご紹介させて頂きます。

足の「小指を観察」してみましょう

外反母趾とは逆に、小指の付け根やそのまわりが歩くたび、靴ずれのように痛むという人は「内反小趾(ないはんしょうし)」という症状の疑いがあります。外反母趾は親指が変形するのに対して、内反小趾は小指が曲がる症状です。靴をぬいで足の小指やその周辺を観察してみましょう。次のような症状があらわれていませんか。

・足の小指が「親指側」に曲がっている
・小指の付け根が「外側」に出っ張っている
・足の小指の付け根のまわりに「タコ」ができている

小指が「10度以上」曲がっている?

自分の足が「内反小趾」であるかどうかは、小指が内側に曲がった角度でおおよそ判断できます。通常、小指が内側に約10度以上曲がっている足は「内反小趾」と診断されるでしょう。曲がりが10度を超えた状態を「軽度」、20度を超えると「中等度」、30度を超えると「重度」の内反小趾と診断されます。

また、症状が中度以上の場合、小指の曲がりに加えて「ねじれ」が発生していることがあります。ねじれて(1)爪が外側を向いている(爪が横向きになっている)、(2)小指が薬指の上に重なっている、というときの症状はかなり重いと考えて、すみやかに整形外科を受診しましょう。

「自律神経」や「胃腸」にも影響が出る!

外反拇趾になる人の約80%は、内反小趾にかかる(あるいは、すでにかかっている)といわれています。外反母趾と同じように(1)足が疲れやすい、(2)小指の付け根が腫れる、(3)靴を履くと強く痛むのが特徴です。そして、痛みなどから足をかばって歩くことが増えると、小指の変形は進行しやすくなります。

タコができると痛みや違和感から足をかばうようになり、歩き方にも影響が出て、より変形が進むようになります。さらに、小指が思うように使えず踏ん張れないため、体が左右にぶれやすくバランスを崩すことがあるでしょう。

その不安定さを体は無意識に、背中・首・腰などを使って補うため、体全体に疲労感をおぼえたり、肩こり・腰痛・自律神経失調症を引き起こしたり、胃腸の働きが低下することがあるので注意が必要です。

原因は「かかと」の骨骼

内反小趾の大きな原因は、「かかと」と「その周辺」の骨格の崩れです。かかとが崩れると足裏にあるアーチが失われ、足の甲がベタッと横に広がった状態(偏平足、開帳足と呼ばれる症状です)になります。するとつま先は、扇状に広がるため、小指が靴に接触して、次第に変形してしまいます。

つまり足裏にアーチのない、甲が広がった足の人が、つま先の細いパンプスやハイヒールを履き続けていると、足指がより圧迫されて変形し、内反小趾になりやすいのです。

ほとんどは「インソール」と「靴選び」で回復!

内反小趾は、テーピングやサポータを使って自宅で治すという人がいますが、まずは整形外科でのレントゲン検査をおすすめします。症状の度合いによって、変形した小指の骨の状態はさまざまで、そこから治療は変わってくるでしょう。

治療のはじめは、靴に「足底板(インソール)」を入れ骨を安定させ、痛みを軽減するとともに、症状が緩和するかどうかを確認するケースが多いようです。室内ではサポータを着用して過ごし経過をみます。

ほとんどの内反小趾は、インソールを入れた正しい靴を履くことで症状は緩和するため、一般的に手術は行いません。靴選びについても、専門医に相談するとよいでしょう。

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