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今回は『2017年、スギ/ヒノキ花粉予想』をご紹介させて頂きます。

今年は「例年並み」の予想

日本気象協会は、春の花粉飛散予測を前年の秋から発表しています。今年でいえば「2017年春の花粉飛散予測」は、昨年10月に第1報、12月に第2報が発表され、今年に入って1月17日に第3報として「全国的に例年並み」という予測を挙げています。

つまり、2月上旬には九州北部・中国・四国・東海地方の一部からスギ花粉の飛散がはじまるようです。その後、花粉前線は2月中旬には関東地方に上陸し、3月中旬にかけて東北地方を北上すると考えられています。

例年並みという発表をうけて、みなさんはどのように感じますか。症状の強い人は、例年どおりで「ひとまずよし」と考えているのでしょうか。花粉の飛散がはじまるまで時間のある地域の人も、今のうちから花粉症対策をお願いします。

風邪か、花粉症かの判断は?

2月上旬から花粉の飛散がはじまるようですが、この季節は鼻水がずるずるしても「風邪をひいたのかしら?」「それとも花粉症がはじまったの?」と判断がしずらいところです。小さな子供の場合、家族が「症状の出方」を注意して見てあげることが大事です。

安易な自己診断で薬を服用してしまうと、まちがった場合、どちらの症状にしても、体調が悪くなったり、症状が長引いてしまったりする心配があります。鼻水が出ているなど症状があるとき、風邪か花粉症を見分けるのは、次のような目安です。

<風邪>
症状が、1週間程度続いて、その後治まってくるようなら風邪であるケースが多いでしょう。ほかにも、風邪のときは、黄色や青みがかった粘性の鼻水がでます。喉の痛み、咳、関節の違和感、発熱が起こります。

<花粉症>
2週間以上たっても症状が続く、あるいは重くなるようなら花粉症の疑いが強くもたれます。水様性で透明な鼻水がでる、目や耳の奥のかゆみ、口が乾くのが特徴です。

前年と比べて多め? 少なめ?

花粉の量は例年並みと言われても、例年がどのくらいだったのか検討がつきません。せいぜい覚えているのは「去年はこうだった」くらいでしょう。

花粉飛散数は前年の夏の気象に影響します。スギやヒノキの花芽が多く作られ(北海道の場合はシラカバです)、翌年春の花粉の飛散量が増えるには、前年の夏に(1)気温が高くて、(2)日照時間が多く、(3)降水量が少ないのが条件です。

おそらく、まだ記憶に残っていることでしょう、去年の夏は、全国的に気温が高く、北海道・東北・関東甲信越地方以外の地域は日照時間が長く、雨の降らない日が続きました。したがって、気象条件がそろった北陸・東海・近畿・中国・四国・九州地方では、前年よりも花粉の飛散量は多い予想です。

一方、東北・関東甲信地方は、前年夏の気温は高くても、雨の日が多かったため、スギ・ヒノキの飛散量は前年よりやや少なめとなりそうです。
北海道は記録的な降水量に襲われたため、シラカバ花粉の飛散量は前年の約半分ほどの見込みです。

地域別、花粉の「量」と「ピーク」

2017年春、地域別にスギとヒノキ(シラカバも)の花粉の量とピークを花粉前線の上昇にあわせて見ていきましょう。

<九州>
花粉飛散量:前年比270%
ス ギ花粉:2月下旬~3月上旬
ヒノキ花粉:3月中旬~4月上旬

<四国>
花粉飛散量:前年比260%
ス ギ花粉:3月上旬~中旬
ヒノキ花粉:3月下旬~4月中旬

<中国>
花粉飛散量:前年比170%
ス ギ花粉:3月上旬~中旬
ヒノキ花粉:4月上旬~中旬

<近畿>
花粉飛散量:前年比290%
ス ギ花粉:3月上旬~中旬
ヒノキ花粉:3月下旬~4月中旬

<東海>
花粉飛散量:前年比240%
ス ギ花粉:3月上旬~中旬
ヒノキ花粉:4月中旬

<北陸>
花粉飛散量:前年比140%
ス ギ花粉:3月中旬~下旬

<関東甲信越>
花粉飛散量:前年比70%
ス ギ花粉:3月上旬~中旬
ヒノキ花粉:4月上旬~中旬

<東北>
花粉飛散量:前年比50%
ス ギ花粉:3月中旬~下旬

<北海道>
花粉飛散量:前年比50%
シラカバ花粉:4月下旬~5月上旬

花粉の飛散時期は、日本では年度末にあたり、仕事など多忙が重なり、ストレスが溜まったり、睡眠不足が続いたりと疲れやすくなる季節です。「不規則な生活とストレスが花粉症状を重症化させる」といわれます。できるだけ穏やかな気持ちで、体をいたわる日常生活を心がけてお過ごしください。

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