今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『肌の悩み、ビタミンB6不足ではありませんか?』をご紹介させて頂きます。

もし「ビタミンCをたっぷり摂っているはずなのに、肌の調子が悪い」と感じている人がいましたら、ビタミンB6不足を疑ってみてください。肌といえばビタミンCで、「美肌薬」の代表選手がビタミンCです。しかし実はビタミンB6も、肌に良い効果をもたらすのです。しかしビタミンB6は、知名度がないため、積極的に摂ろうという人が多くありません。そこでビタミンB6の威力を知ってもらい、食生活に取り入れてみてください。

こんな病気にも関係している!

全然有名ではないビタミンB6は、実は多くの深刻な病気に関係しています。その病名を聞いたらきっと驚くと思います。
・アトピー性皮膚炎
・口内炎
・花粉症
・アレルギー性鼻炎
これらの病気はもちろん、ビタミンB6不足だけによって引き起こされるわけではありません。しかし他の原因をしっかり退治したのに、ビタミンB6不足が解消していないことで症状が改善しない事例も数多く報告されているのです。
このことは、皮膚科やアレルギー科の医師が知らないことも多いのです。かえって、病院にいる管理栄養士の方が詳しいことを知っています。アレルギーや肌荒れと食材については、どんどん研究が進んでいます。
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女性に関する病気にも大きく関与

ビタミンB6関連の病気はまだあります。特に女性は強く意識してビタミンB6を摂ってください。ビタミンB6不足が症状を悪化させる女性特有の病気は次の通りです。
・肌荒れ
・髪の毛の弱り
・月経前の、頭痛、肩こり、腰痛、イライラ、気分の落ち込み
・妊娠の初期のつわり
・胎児の脳の発達
そのほか、男女に発症する病気では、うつ病もあります。
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マグロ、バナナ、ニンニク

ビタミンB6は体内でも作られます。しかしそれだけでは足りない場合、食材から摂る方がいいでしょう。
ビタミンB6を多く含む食材は、マグロ、バナナ、ニンニク、トウガラシ、ドライイースト、酒粕、牛肉、鶏肉、豚肉ピスタチオなどです。
ただ、牛肉、鶏肉、豚肉には注意が必要です。とういのも、肉はビタミンB6も豊富なのですが、タンパク質も多く含まれているからです。
実はタンパク質がビタミンB6不足を引き起こすことがあるのです。
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エネルギーに変換するときに必要になる

タンパク質はエネルギーの源なので、タンパク質を摂ること自体はとても大切なことです。しかし現代人は肉を多く摂りすぎています。そのため、タンパク質が過剰な状態になっている人が少なくありません。
タンパク質をエネルギーに変換するときに、大量のビタミンB6が必要になります。つまり普通にビタミンB6を摂取していても、大量にタンパク質を摂ってしまうと、ビタミンB6が早くなくなってしまうのです。
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アルコールもNG

アルコールを大量に飲むことも、ビタミンB6不足を招きます。アルコールを飲みすぎると、肝臓を害することはご存じだと思います。アルコールは一定量をすぎると、体にとって毒に変わります。肝臓は体内の毒を無毒にする臓器なので、大量のアルコールが体内に入ってくると、肝臓はフル稼働しなければならなくなります。
肝臓に限らず、ひとつの臓器をフル稼働することは良くないことです。肝臓が働きすぎると、肝臓に脂肪がびっしり張り付く「脂肪肝」になってしまいます。
ビタミンB6は、肝臓に脂肪が付くのを防ぐ作用があります。それでもアルコールがどんどん入ってくると、ビタミンB6がもっと必要になるので、いつしかビタミンB6不足に陥るのです。
ビタミンB6が不足すると、脂肪肝が悪化します。さらに悪化すると病名が変わり「肝硬変」と呼ばれるようになります。肝硬変は「肝がん」の1歩手前の症状ととらえてください。肝硬変を放置すると、かなりの確率で肝がんが発症するのです。
つまりビタミンB6は肝がんの「予防剤」と考えることもできるのです。

ホルモンの働きを正常化

ビタミンB6はさまざまなホルモンに働きかけ、ホルモンの活動を正常化させます。この作用が、肌に影響すると考えられています。

まとめ

ビタミンB6に限らず、マイナーな栄養素やミネラルたちは、地道に健気に私たちの体を支えています。健康は絶妙なバランスの上に成り立っています。バランスを崩さない方法は実は簡単で、それは医師や管理栄養士がすすめる生活を送ることです。地味なことですが、それが長く健康でいられる唯一の秘訣でしょう。