夜トイレに3回は起きてしまします。

ごん
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50歳男性ですが最近、夜3回くらいトイレに起きてしまいます。診察や検査などを受けた方がいいのでしょうか。
尾上 泰彦
プライベートケアクリニック東京 新宿院
貴方は50歳の男性で、夜間3回くらいトイレに起きてしまう。この症状はいわゆる夜間頻尿です。夜間頻尿について少し勉強しましょう。
夜間、排尿に起きる症状を夜間頻尿と言います。通常、夜間頻尿は、加齢とともに多くなります。
夜間頻尿の原因は、多尿(夜間多尿:夜間の尿量が多いこと)、膀胱容量の減少、睡眠障害の3つに分けられます。
①多尿による夜間頻尿は尿量が多くなるために、夜間トイレに何回も起きるもので、朝起床時の尿量も含めた夜間だけの尿量が1日の総尿量の30%以上になりますが、1回の排尿量は正常です。
多尿の原因としては、糖尿病などの内分泌疾患、水分の摂り過ぎなどがあり、特に夜間の尿量が多くなる夜間多尿の原因としては、高血圧、心臓疾患(心臓の働きが弱った状態)、腎機能障害などの全身性疾患、睡眠時無呼吸症候群(睡眠時に呼吸が一時的に止まる状態)などがあります。
②膀胱容量の減少は、少量の尿しか膀胱に貯められなくなるもので、過活動膀胱や前立腺炎、膀胱炎などで膀胱が過敏になるために起こります。過活動膀胱は膀胱に尿が少量しか溜まっていないのに膀胱が勝手に収縮してしまう病気で、脳卒中、パーキンソン病などの脳・脊髄の病気で膀胱のコントロールができなくなる、前立腺肥大症による排尿障害のために膀胱が過敏になる、などの原因で発生しますが、膀胱の老化現象として起こったり、原因が不明のこともあります。
③睡眠障害は、眠りが浅くて、直ぐ目が覚めてしまうために、気になってトイレに行くものです。
貴方の場合は、前立腺の病気などによる排尿障害のために膀胱が過敏になり、夜間頻尿が起こっているのかもしれません。
何れにしても、原因が不明ですから、泌尿器科の専門医を受診して、診察や検査などを受けた方がよろしいと考えます。