梅毒の数値が下がらない

とも
とも (男性 / 30代)
はじめまして。
去年の夏、梅毒であることがわかりました。検査の結果はRPR64倍、TPHA10240倍。そのため9月上旬からパセトシンカプセル250mg1回2錠を朝昼晩3回の服用をし始めました。しかし、4ヶ月薬を服用してもこの数値は全く変わらなかったため、違う病院を紹介されました。その病院の先生からは、数値は年単位で下がるものだから、そんなにすぐには下がらない。だから定期的に検査をするように。薬が効いていないことはないので、もう服薬もしなくて大丈夫。感染力もないのでセックスもしてよいと言われました。しかしその半年後に、再度血液検査をしたら、やはり上記の数値と全く変わっていませんでした。梅毒は治っていないのではと不安になりました。

そこで質問なのですが
①こんなに長い間数値が高いまま全く変わらないということがあるのでしょうか?このまま数値が下がらない場合、再度服薬治療を行った方がよいのでしょうか。

②この高い数値でセックスしても本当に大丈夫なのでしょうか?結婚をしていて、子どもがほしいと思っています。でも、子どもは作らない方がよいのでしょうか。

ちなみにHIVの検査は陰性でした。

お忙しいとは思いますが、回答よろしくお願いいたします。
尾上 泰彦
プライベートケアクリニック東京 新宿院
大変不安ですね!
大切なことですが、梅毒の治療の目的は、原因微生物である
梅毒スピロヘータを死滅させることであり、
血液検査(TPHA)の抗体価を下げることではありません。
2013年に修正された、日本性感染症学会の治療ガイドラインに
則った治療を行えば、心配ありません。

薬を4ヶ月服用してもこの数値は全く変わらないのは、
貴男が梅毒に罹患した時期が不明で、恐らく梅毒の発見時期が遅れたため、
治療のスタートも遅れることとなり、薬の影響、効果がデータに反映しなかったのでしょう。
しかしながら、駆梅治療は、パセトシンカプセル(AMPC)250mgを1回2錠、朝昼晩3回の服用を8週間(最大12週間)すれば治療ガイドラインに則った治療になります。
貴男の場合は8週間ではなく、それ以上の4カ月(16週間以上)服用したわけですから、治療は十分にできていると考えてください。
言い換えると、駆梅治療は既に終了していると考えてください。

通常は梅毒の治療効果はRPR検査で経過観察いたします。
TPHA検査は治療効果をみるには適さないとされています。
先ほども申し上げましたが、数値が期待通り下がらないのは、
病気の発見が遅れためと考えてください。
私見で恐縮ですが、駆梅治療は既に終了していますから、
他人への感染力はありません。ですから、性的な行動をしても心配ありません。
貴方は結婚しているのですから、子供さんをつくってもかまいません。
先天梅毒児が生まれる危険性もありません。

冒頭にも申し上げましたが、最後に、我々臨床医に言いたいことですが、
❝梅毒の治療の目的❞で一番大事なことは、梅毒の病原微生物である
Treponema pallidumを死滅させることであって、梅毒血清反応の検査成績(Tp抗体価)を陰性化させることではないということです。
これは、臨床医の「落とし穴」ともいえます。
臨床医は心しておかなければなりません。

お大事になさってください。
尾上 泰彦
プライベートケアクリニック東京 新宿院
大変不安ですね!
大切なことですが、梅毒の治療の目的は、原因微生物である
梅毒スピロヘータを死滅させることであり、
血液検査(TPHA)の抗体価を下げることではありません。
2013年に修正された、日本性感染症学会の治療ガイドラインに
則った治療を行えば、心配ありません。

薬を4ヶ月服用してもこの数値は全く変わらないのは、
貴男が梅毒に罹患した時期が不明で、恐らく梅毒の発見時期が遅れたため、
治療のスタートも遅れることとなり、薬の影響、効果がデータに反映しなかったのでしょう。
しかしながら、駆梅治療は、パセトシンカプセル(AMPC)250mgを1回2錠、朝昼晩3回の服用を8週間(最大12週間)すれば治療ガイドラインに則った治療になります。
貴男の場合は8週間ではなく、それ以上の4カ月(16週間以上)服用したわけですから、治療は十分にできていると考えてください。
言い換えると、駆梅治療は既に終了していると考えてください。

通常は梅毒の治療効果はRPR検査で経過観察いたします。
TPHA検査は治療効果をみるには適さないとされています。
先ほども申し上げましたが、数値が期待通り下がらないのは、
病気の発見が遅れためと考えてください。
私見で恐縮ですが、駆梅治療は既に終了していますから、
他人への感染力はありません。ですから、性的な行動をしても心配ありません。
貴方は結婚しているのですから、子供さんをつくってもかまいません。
先天梅毒児が生まれる危険性もありません。

冒頭にも申し上げましたが、最後に、我々臨床医に言いたいことですが、
❝梅毒の治療の目的❞で一番大事なことは、梅毒の病原微生物である
Treponema pallidumを死滅させることであって、梅毒血清反応の検査成績(Tp抗体価)を陰性化させることではないということです。
これは、臨床医の「落とし穴」ともいえます。
臨床医は心しておかなければなりません。

お大事になさってください。