一次性ショック イチジセイショック

一次性ショックはどんな病気?

けがの範囲が大きかったり、出血や内出血が大量にあるなどすると、ショックを起こし、全身の状態が悪化することがあります。その中でも一次性ショックは、不安・恐怖などによる精神性ショックや、叩打・外傷に伴う疼痛による精神性ショックなどのことを言います。一次性ショックに陥った場合は、外傷部位の手当てとともに、頭部を低く下肢を高くして、安静状態を保ちながら医療機関に担送します。

主な症状

一次性ショックの症状としては、冷や汗や血圧の下降、めまい感や顔面蒼白などがあり、浅く呼吸を繰り返します。その他にも、虚脱感がおとずれたり、嘔吐をしたり、胸のむかつきを覚えることなどもあります。呼吸が浅く酸素の取り込みが少なくなることで、意識の消失を起こしてしまうこともあるので、転倒や何かにぶつかってしまうなど、二次的にも危いです。

主な原因

一次性ショックの原因は大きく分けて2種類となります。急激な不安や恐怖といった精神的な衝撃を感じた場合に起こる一次性ショックと、急激に激しい叩打や外傷を受けた事で感じる疼痛による神経性のショックの2種類です。精神的あるいは神経的に急激な衝撃を感じたことで、迷走神経が緊張し副交感神経が優位となります。この原因によって様々な感覚の麻痺を引き起こします。

主な検査と診断

一次性ショックの検査方法は、「外傷などの大きな刺激はなかったか」「精神的な大きな刺激はなかったか」等のショックに繋がる原因を追究するため問診します。また視診によって一次性ショックに診られる症状によって病状を特定するのです。二次性ショックに繋がる可能性もあるので、注意深く容態をチェックしながら患者様の変化を見逃すことなく必要な処置をしながら観察します。

主な治療方法

怪我や治療により急激な精神的、神経的な衝撃を受けると一次性ショックの症状が現れます。多くは短時間で回復しますが、治療法としては、まず行っていた処置を中止して、安静になるよう水平仰向けに寝かせます。血圧計を装着し、ベルトなど体を束縛しているものがあれば緩めてください。次に体を温めます。必要があれば気道を確保し、酸素の投与を行います。