細菌性筋炎

初診に適した診療科目

細菌性筋炎はどんな病気?

細菌性筋炎とは筋炎の一種であり、筋炎とは筋肉が炎症を起こすことです。筋炎の多くは感染症を直接の原因とするのではなく、自己免疫疾患によって起こる傾向があります。細菌性筋炎は化膿性筋炎とも呼ばれており、細菌の感染によって筋肉内に化膿性炎症を起こす病気であり、菌の大多数がブドウ球菌で、れんさ球菌がこれに次ぎます。原因は皮膚の傷や、粘膜に扁桃炎などの炎症巣などから血液を通して感染します。

主な症状

細菌性筋炎の症状は、急な寒気や震え、あるいは発熱が起こり、細菌に感染している筋部には腫れやしこり、あるいは痛みが起こります。しばらくするとしこりは化膿した後に皮膚の表面から膿として排出されます。大抵の場合は発症後2,3週間で治りますが、筋肉の破壊の程度によっては瘢痕収縮が生じ、筋機能が正常に戻らなくなる場合があります。

主な原因

細菌性筋炎の正確な原因は未だ解明されていませんが、自分の体を細菌から守る免疫機能の異常、悪性腫瘍、遺伝的要因、薬剤の影響などが原因ではないかと考えられています。最も有力なのがこれらの要因が複数絡み合って細菌性筋炎が生じるという考えです。また、細菌だけでなくウイルスの感染によっても発症することがあるのでより注意をする必要があります。

主な検査と診断

細菌性筋炎と診断するための検査方法は、血液検査が有力です。通常無菌であるはずの血液や、脳脊髄液、胸水、生研組織などから、A群溶血性レンサ球菌が検出されることで、診断を確定できます。細菌性筋炎では、著しい菌血症を示すため、血液のグラム染色を電子顕微鏡で観察すると、レンサ球菌を認めることが出来ます。状況に応じて、筋電図検査、筋MRI検査も適宜行います。

主な治療方法

細菌性筋炎の場合は、まず安静が大事で、筋肉に負担をかけないようにすることが第一です。一般的には、筋肉のこわばりをなくすためや筋力の回復を促すために、リハビリや理学療法が欠かせない治療法となります。また、ステロイドを使うことが欠かせませんが、効果が見られない場合や、副作用が強い場合には、免疫抑制薬を併用して治療を行います。