偽膜性結膜炎

初診に適した診療科目

偽膜性結膜炎はどんな病気?

結膜というものは、白目の部分とまぶたの裏側とを覆う、一つながりの連続した粘膜により出来ています。結膜に炎症がおきている症状を総じて結膜炎と呼び、症状・経過から判断して細かな診断名がつきます。「偽膜性結膜炎」はその一つで、まぶたの裏側に膜のような組織ができるものを言います。偽膜、というのはそこで発生した、白い炎症性の膜のことです。

主な症状

偽膜性結膜炎の症状は、目が炎症によって赤く充血したり、目のかゆみを伴ったり、眼脂の大量分泌、眼脂の色が通常と異なる、膿が混じるなどがあります。また涙があふれるように出る分泌性流涙症が現れる場合もあります。また目から出血をケースもあり、出血性疾患を患うこともあり本疾患が進行すると失明や視力障害、複視などの視覚障害も併発します。

主な原因

偽膜性結膜炎とは、結膜炎の一種です。この目の病気は、ウイルスや細菌が目の結膜に感染することにより引き起こされます。主に感染する原因としては、感染者と同じタオルを使用したり、感染者が入った同じプールやお風呂に入ったり、汚染した手で目をこすることなどが挙げられます。その上、ウイルスによっては感染力が非常に強いものがあるので、感染者も周囲の人も感染には注意が必要です。

主な検査と診断

偽膜性結膜炎の検査方法は、病変組織の観察や診断キットによる検査によって行います。結膜から組織を採取し顕微鏡で調べることによって、病状を引き起こしているウイルスの塊を確認することができます。また、ウイルスの抗原を検出することができる迅速診断キットを用いることによって、簡単にウイルスによる結膜への病変であることを確定させる事が出来ます。

主な治療方法

偽膜性結膜炎とは、まぶたの裏に膜上の組織ができるウイルス性の結膜炎です。この病気の治療法に有効な点眼薬はありません。他の感染を起こさないように補助的に、抗菌点眼薬や炎症を抑えるステロイド点眼薬により症状を緩和させます。そして、ウイルスに対抗できる抵抗力をつけるために、十分に休養を取って体力を落とさないようにすることも必要です。