チック チック

初診に適した診療科目

チックはどんな病気?

チックとは突発的に筋肉が不随意運動を起こす状態が一定期間以上続く障害のことをいいます。一種の癖のようなもので、心身の成長・発達の過程で多くの子どもにみられる症状です。慢性・固定化すると精神疾患とも分類され、薬物療法などの治療の対象となります。治療は向精神薬の投与や、行動療法的なアプローチ、親へのカウンセリングなどを通じて行われます。ストレスの対応方を身につけ、発達の援助を目標としています。

主な症状

チック症とは、幼児期から小学校低学年くらいの子どもに見られるもので、ピクピクッとした素早い動きなどが繰り返し起きてしまうものをいいます。一番多い症状は瞬きで、他にも、肩を動かす、頭をふる、顔をしかめるなど多種多様です。いずれも本人はわざとやっているわけではなく、止めようと思っても止まりません。不安、ストレス、緊張などが原因とされていますが、特別に治療せずとも、多く場合は短期間で消えていきます。

主な原因

チックの原因は、心因性ではありません。これは、遺伝的な素質も関係する、生物学的疾患のひとつです。脳内のドーパミンを中心として、神経伝達物質のアンバランスの関与が考えられています。親が神経質になって、子どもに発生している症状をやめさせようと躍起になったり、きつく注意することで子ども自身も傷つき、症状が悪化してしまうこともあります。

主な検査と診断

チック障害の診断を確定するための検査方法はありませんが、日常的に症状の発生を診て、その症状の度合いを検査する診断があります。これは症状の重さを診断するために、症状の持続性をみる方法です。症状が4週間以上続いたあとで一年以内に治まれば、一過性と診断されます。そこからさらに一年以上症状が続いた場合は慢性のものと診断されます。

主な治療方法

チックの治療法は、生活の中での改善指導と、薬剤による治療によって行われます。運動を通して患者の病状の改善が図れるよう気を紛らせたり、他に熱中できるものが見つかるように手助けします。また、薬剤治療では、向精神薬などを使用することにより、病気の症状の改善へと導きます。経過と共に自然に改善することも多く、精神的余裕を持たせることが有効です。