視神経乳頭炎 シシンケイニュウトウエン

初診に適した診療科目

視神経乳頭炎はどんな病気?

視神経乳頭炎は、眼球後方にある視神経に炎症が起こる視機能障害のことです。原因は不明ですが、視神経の周辺を囲む髄鞘に対する炎症によって髄鞘が障害されて視神経機能に障害が起こるのは分かっています。発症すれば急激な視力低下や眼の痛み、中心暗点の症状も出ることがあります。治療には主に副腎皮質ステロイド薬の点滴又は内服治療をします。

主な症状

視神経乳頭炎は、眼底検査を行うと視神経乳頭の充血や腫れが認められます。その主な症状は、急激な視力低下や、視野が狭くなる視野狭窄や、視野の真ん中に黒く見えない部分ができてしまう中心暗点といったものがおきます。重症化すると、失明の恐れもあるため、早期発見・早期治療が必要です。決して治らない病気ではありませんので、違和感を感じたらすぐにお近くの眼科を受診しましょう。

主な原因

視神経乳頭炎の原因には諸説あり、はっきりとはわかっていません。しかし、考えられるものには副鼻腔の炎症や、タバコ、メチルアルコール、鉛などの中毒があります。また、全身症の多発硬化症の前兆や一部として発症したり、ヒステリーなど精神的なものがキッカケとなったり、視神経関連の血管が破れたりつまったりした場合に発症することがあります。

主な検査と診断

視神経乳頭炎の検査方法としましては、まず眼底検査で視神経乳頭の腫脹が認められる場合が多いので有無を調べます。片眼性では、瞳孔の対光反応に左と右では特徴的な差があるので、診断するにあたってとても重要な点となります。また頭部のMRI検査では、多発性硬化症の原因となる高信号域の有無を画像確認しておく事で予後を検討する上で重要となります。

主な治療方法

視神経乳頭炎の治療法は、症状や分類によっても異なりますが、一般的に副腎皮質ステロイドやビタミン薬の点滴があります。自然回復傾向の強い突発性のものならば、点滴治療が一般的です。重篤な視力低下がみられる場合は、メチルプレドニンを用いた治療や、血漿交換療法や免疫抑制薬を用いた治療が行われます。再発防止に副腎皮質ステロイドによる継続的な治療も有効です。