匙状爪 サジジョウヅメ

初診に適した診療科目

匙状爪はどんな病気?

匙状爪は、爪の中央部分がスプーンのようにへこんで先が反りかえることから、スプーンネイルと呼ばれる症状です。
原因は鉄分の不足ですから、貧血気味の方は注意が必要です。爪は、栄養不足やミネラル不足を知る体のバロメーターです。普段から、栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。赤ちゃんにも見られることがありますが、痛がらなければ成長とともに強くなって、正常な爪に戻っていきます。

主な症状

匙状爪は、スプーンネイルとよばれることもあり、名前のとおりスプーンのように爪の中央がへこみ先が反る症状のことをいいます。
健康な爪よりもやや厚みが出たり茶色や灰色などに変色することもあります。
大人の場合は、力が加わりやすい手足の親指、人差し指、中指に症状が現れやすく、痛みは感じません。裸足で遊ぶ幼児の場合は、足の親指の爪がスプーン状になりやすい傾向があります。

主な原因

匙状爪は主に慢性的な外力がかかることが原因です。爪の先端の直下には骨がない部位が存在します。この部位に指の腹からの外力が慢性的に加わると、爪がその外力に耐え切れず背側に反り返ってしまうことがあります。ですので、指先に力の入る仕事をする人に多く見られます。
爪の両側を短く切りすぎると、爪が指の腹に加わる力を支えきれなくなり、匙状爪の原因となることがあります。
また、
鉄欠乏性貧血の場合には爪が正常の場合に比べて弱いために、匙状爪になりやすい傾向があります。

主な検査と診断

匙状爪で病院を受診した場合、まずは血液検査を行ない貧血や栄養状態の悪化がないかを調べます。
慢性的な外力がかかる行動をしておらず、血液検査でも異常がない場合には、感染症・皮膚疾患である可能性を疑います。
その場合には、爪やその周辺の皮膚の一部を採取し病理組織検査や検鏡検査を行って原因を特定します。

主な治療方法

匙状爪の治療法は、治療は、その発症原因によって異なります。慢性的な外力が原因の場合は、指先に力がかかりすぎないように心がけ、爪の両端を短く切りすぎないようにすることで徐々に改善することがほとんどです。
鉄欠乏性貧血が原因の場合には、鉄剤の内服を受ければ治癒します。