関節遊離体 カンセツユウリタイ

初診に適した診療科目

関節遊離体はどんな病気?

関節遊離体とは、関節の中にはく離した骨が存在する状態を指す言葉です。別の呼び方としては、関節ねずみなどと言うことがあります。これは、いろいろな関節で発生する可能性があります。一般的には、指やひじなどの関節に多く見られると考えられています。これが発生する原因としては、激しいスポーツを行ったりして骨がはく離してしまうことが考えられます。

主な症状

関節遊離体(かんせつゆうりたい)の症状についてです。骨や軟骨のかけら(遊離体)は関節内をあちこちへと移動しますが、関節の間に入り込んだ時、非常に激しい痛みが起きます。ロッキング現象といい、関節が動かなくなってしまうことがあります。かけらが外れれば急速に痛みはひきますが、運動時に痛みが出る、関節がだるい、関節に水がたまるなども起こる場合があります。

主な原因

関節遊離体は、ひじやひざの関節を形成している骨と軟骨の一部がなんらかの理由で剥がれてしまい、その欠片が関節の中を動き回ることが原因でおこります。主にスポーツや事故による骨折や、骨の異常を伴う病気や、骨の変形が要因となります。また関節の軟骨がすり減るためにおこる変形性膝関節症もあります。ゴルフ肘や野球肘、テニス肘が進行した場合にもこの病気をよく発症します。

主な検査と診断

関節遊離体の検査方法は問診、触診、レントゲン、MRI、関節鏡検査によって行います。問診及び触診では膝の痛み、違和感、可動制限、伸張制限などの有無を調べ、本障害の疑いが濃いようならレントゲンによる画像診断を行って骨の欠片の有無を確認します。また本障害と他の障害との区別のためにMRI検査を行うことで鑑別診断をする事もあります。

主な治療方法

関節遊離体の治療法は、カケラが小さく症状が軽い場合は放置して様子を見ることもあります。症状が重い場合は、手術を行って痛みやロッキングの原因となるカケラを取り除きます。手術は小さなカメラを膝の中に入れて行う関節鏡視下手術が主になります。欠片を取り除けば、すぐに膝が動くようになり、まもなく痛みも消え、その後は元通りに運動が出来るようになります。