総胆管嚢腫 ソウタンカンノウシュ

総胆管嚢腫はどんな病気?

総胆管嚢腫は、現在では「先天性胆管拡張症」と呼ばれるものであり、総胆管という部位を中心として胆道が嚢腫状・紡錘状に拡張する疾患です。近年では、肝臓内及び肝外胆管における紡錘状ないし円柱状の軽度の拡張症例も含めて「先天性胆道拡張症」と呼ばれます。 この疾患のほとんどの症例で膵管胆道合流異常がみられることもこの疾患の大きな特徴です。

主な症状


の症状は、男性より女性に多く見られます。小児期に発症することが多いです。乳児期には灰白色の便が出ます。乳幼児期以降では嘔吐を繰り返すことがあります。腹痛や黄疸、触った時に腫瘤が感じられることが多いのですが、全ての病状が発症するわけでもありません。合併症を起こしやすいので、肝機能障害や膵炎などが見られる場合も多いです。

主な原因

総胆管嚢腫(そうたんかんのうしゅ)についてです。胆管と膵管があります。その2本が合わさって共通管ができます。一般にその共通管部分が4ミリメートル以上の長さになる状態が合流異常を起こすと考えられています。原因としては、共通管が長いために胆汁が十二指腸に流れにくいために、胆汁が胆管の中に留まることで胆管が膨れてこの嚢腫の病態となります。

主な検査と診断

総胆管嚢腫は、胆道拡張症ともいわれ、胆管が拡張している病気です。子供のときに発見されることが多いですが、無症状のまま大人になってから発症することもあります。健康診断でも発見される場合もあります。診断検査方法は、超音波やCT、MRCP検査、血液検査、総胆管に造影剤を注入してエックス線で調べる造影検査などがあります。血液検査では、アミラーゼや胆道系酵素の上昇が見られます。

主な治療方法

総胆管嚢腫とは先天的に、胆道が拡張してしまう病気のことです。この治療法としては、拡張してしまっている胆管を切除して縫合する手術を行ないます。この外科的手術を行なっていないと全体の10パーセント近くに胆のうがんが発生することが医学的に分かってきており、手術をできる年齢になれば出来るだけ早く手術を行なうことが必要なのです。