頸動脈小体腫瘍 ケイドウミャクショウタイシュヨウ

頸動脈小体腫瘍はどんな病気?

頸動脈小体腫瘍とは、日本でも症例の数が少なく稀な疾患です。頸動脈分岐部からできた腫瘍が徐々に大きくなり側頸部の無痛性腫瘍になりますが、偶然に発見されることが多いです。治療は外科的手術となりますが、血管外膜から発生するため頸動脈壁との剥離が困難で頸動脈の破綻なく腫瘍が取れない場合は半身不随や脳死、死の可能性もあります。多くは良性腫瘍ですが、悪性所見が認められることもあります。

主な症状

頸動脈小体腫瘍と言う病気があります。あまり聞いたことのない病かと思います。そのとおり、なかなか症例としての報告がまだまだ少ない病気です。初期症状としては、右頸部の鈍痛が最初現れ、その場所を手で触ってみるとしこりがあるのがわかるそうです。発症時の年齢も様々で、特定の年代のみに発症するわけでもなく、十代での発症や、高齢となっての発症例が報告されています。

主な原因

頸動脈小体腫瘍の原因は、遺伝子の異常であるとされています。大元となっているのは家族性傍神経節腫であり、それは呼吸鎖複合体のタンパク質が変化することによって起こっているとのです。この変化は、やはり遺伝的な欠陥こそが理由とされていて、例えば先祖などに同じような病気になっている人がいることで、それが子孫にまで受け継がれる、ということが統計的に明らかになっています。

主な検査と診断

頸動脈小体腫瘍の検査方法としては、まずはCTスキャンを使用するといったような方法があります。腫瘍全体に言えることなのですが、外部からは見ることが出来ませんので、CTスキャンを使用する必要があります。さらに詳しく検査をしたい場合には、MRIを使用する必要があります。MRIなら、さらに詳しく検査をすることが出来るようになっています。

主な治療方法

首もとの腫瘍を切除する治療法で、頸動脈小体腫瘍を治すことができます。良性の腫瘍の場合でも悪性変化する事があるので、腫瘍を全て取り除く必要があります。病気が進行していて神経に異常がある時は、速やかに腫瘍を切り取って抗がん剤の投与を受ける事で、神経障害の発生を防ぐ事が出来ます。腫瘍を出来るだけで早く取り除くことで、効果的に治療を進める事が出来るようになります。