腸炎ビブリオ食中毒

初診に適した診療科目

腸炎ビブリオ食中毒はどんな病気?

腸炎ビブリオ食中毒とは主に腸炎ビブリオに汚染された魚介類を摂ることで感染します。
塩化ナトリウム存在下で増殖するため、海水中では活発となるが、真水への耐性は低いために予防として魚介類の調理前に水道水で洗うことが挙げられます。
症状としては下痢・嘔吐・激しい腹痛・発熱などがあります。
比較的予後は良好ですが、免疫力の落ちている場合には死亡することもあります。

主な症状

腸炎ビブリオ食中毒の症状は、おもに、さしこむような腹痛や下痢があると言われています。
食事後、10時間から24時間後に、かなり激しい腹痛と下痢がおこります。さしこむような腹痛と言われ、非常に強烈な苦しさを伴います。激しい下痢も一度でなく何度も続くので、脱水も起きる可能性があります。
熱は軽く、38℃以下のことが多いようです。頭痛、悪寒が出現することもあります。

主な原因

腸炎ビブリオ食中毒は、夏季(主に6月から9月ごろ)に多く見られる食中毒です。この時期に特に生の海鮮魚介類を食べたときに発症します。原因は汽水域に生息するビブリオ菌の中の、さらに食中毒を引き起こす一部の菌です。
この菌に汚染された魚を人が食べることで食中毒を起こすとされています。包丁、まな板などから二次感染することも多く、注意が必要です。

主な検査と診断

腸炎ビブリオ食中毒の検査方法は、下痢や腹痛の症状が現れる10~30時間前に、海産魚介類(とくに生)を食べていれば、TCBS寒天培地でビブリオ菌を検出します。
この検査では排便の中の分離された菌が、TDHTRHの産生能をもっているかどうかを調べることができます。これによって、ビブリオ菌の病原性を有する菌が否かを判定します。

主な治療方法

腸炎ビブリオ食中毒の主な治療法には、抗菌薬がありますが、抗菌薬を用いなくても自然と治癒することが大半ですので、腹痛や胃腸炎を和らげるための対症療法が行われることが多いです。
菌を早く体外に排出するため、下痢止めは使用しません。しかし、ひどい下痢で脱水症状が見られる場合は点滴などを行うこともあります。
子供や高齢者など体力がない方は重症になり死亡する例もありますので、注意が必要です。