排尿失神 ハイニョウシッシン

初診に適した診療科目

排尿失神はどんな病気?

排尿失神とは、排尿した後に突然失神してしまう症状のことを言います。原因は尿を限界近くまで我慢してしまうことが挙げられます。
膀胱が満タンになっている状態では交感神経が活発になり、血管が収縮しているために血圧が高いのですが、それを一気に排出すると、迷走神経反射で副交感神経が活発になり、血管が拡張されて血圧が下がったことで脳貧血を起こして失神してしまうのです。

主な症状

排尿失神は、男性にみられることが多く、起立したまま排尿をする際やその直後に失神症状が起こります。
意識消失時間は短時間で完全に回復します。失神の前兆として顔面蒼白、悪心、腹部不快感などの自立神経症の病状を伴うことがあります。
また、排尿時以外に失神したり、起立性低血圧など普段立ちくらみを起こしたりする場合は、自律神経系、循環器系の異常が考えられ、放っておくと心筋梗塞や脳卒中を引き起こすこともあります。

主な原因

排尿失神の原因は、主に生活環境内での血圧による影響が深く関わっています。排尿時の負担によって迷走神経が急に活発になると、脈拍や血圧が下がり失神に至る場合が多いです。
また、低血圧が比較的多い夜の排尿時に起こる場合が多く、男性の場合は特に多く発症することが多いです。
さらに、環境的に疲労感のある生活をしている方や、飲酒が常習化している方なども危険性が高くなります。

主な検査と診断

排尿失神を特定するための検査方法を説明します。心電図検査をします。心臓の活動を記録するのに24時間、ホルター心電計という装置を取り付けます。
機能に異常はないか心臓超音波検査をし、貧血や低血糖症ではないか血液検査を行います。
てんかんによるものではないか調べるため脳波検査をします。
心疾患系病気ではないか調べるのにチルト試験をします。この検査は約1時間かかります。

主な治療方法

排尿失神の治療法は、家庭内で発生した場合は横になり安静にすると一時的に回復する場合が多くあります。
また、アルコール摂取の抑制、塩分を控えるなどの生活習慣の改善を行うことにより再発をある程度防止することができます。
ですが、長期に渡り症状が現れる場合や、改善が見込めない場合はペースメーカーの植込みが推奨され、これにより症状を軽減する療養が必要になります。