子宮外妊娠 シキュウガイニンシン

初診に適した診療科目

子宮外妊娠はどんな病気?

子宮外妊娠とは、子宮以外の場所に受精卵が着床して妊娠してしまうものを言います。ほとんどは受精卵が卵管に着床する卵管妊娠で、その他腹膜妊娠などがあります。この状態で気づかずにいると、妊娠が進んで胎嚢が大きくなり、卵管破裂が起こる危険もあるので、下腹部痛、出血など異常があったらすぐに病院での処置が必要です。早期発見するためには、月経が遅れ妊娠検査薬で陽性反応が認められたら12週間以内に産婦人科で診察してもらうことがよいでしょう。

主な症状

妊娠初期では、子宮外妊娠の特別な症状というものはなく、通常の妊娠とあまり変わりがありません。その為、妊娠していることに本人が気づいてない場合もあります。子宮外で妊娠した場合、2か月から4カ月以内に卵管流産や卵管破裂が起こり、おなかの中で出血します。出血が始まると、下腹部や腰、お尻に響くみや性器出血が見られるようになります。妊娠した位置によっては、出血量がかなり多いこともあり、命を落とす可能性もあります。

主な原因

子宮外妊娠の原因は、はっきりわかっていませんが原因のひとつはクラミジア感染であるといわれています。クラミジアに感染すると卵管に炎症が起こり、受精卵が留まって子宮外妊娠が起こりやすくなるのです。また高齢で妊娠した場合や以前に卵管の疾患などがあった場合にも子宮外妊娠のリスクが高まります。

主な検査と診断

子宮外妊娠の検査方法は、尿検査で妊娠反応が陽性なのに超音波検査で子宮内に妊娠でできる胎嚢が見えない場合、流産や子宮外妊娠が疑われます。思ったより排卵が遅れて妊娠した場合も、子宮内に胎嚢が見えないこともありますから、受診の指示に従ってください。症状がない場合や早期である場合、診断までに何度か受診が必要なこともあります。超音波検査の精度が上がっているため、12週間ごとに何度か検査すれば診断がつきますが、その間におなかの中で出血するなどの症状が出て確定診断に至る場合もあります。ごく初期の流産が子宮外妊娠として卵管で起こった場合などは症状が軽く判断が難しいので、さらに細胞の検査や腹腔鏡で確認する場合もあります。

主な治療方法

子宮外妊娠の治療は薬物療法と手術療法がありますが、手術療法を行うことが多いです。手術においては、以前は開腹手術が行われていましたが、最近は腹腔鏡手術が多くなりました。手術をする場合には卵管を切開して妊娠の産物を除去したり卵管ごと切除を行います。緊急の合併症がないと判断された場合にはメトトレキサート呼ばれる薬を投与して手術をしない保存的な薬物療法が行われることもあります。