水中毒 ミズチュウドク

初診に適した診療科目

水中毒はどんな病気?

水中毒とは、水を大量に飲むことにより、血液中のナトリウム濃度が極端に低下することによりおこります。低ナトリウム血症が症状の基盤です。
大量に水を飲んだ後に手足がビリビリとしびれたり、皮膚を押して跡が残るようなむくみが出た場合などが、危険信号の目安となります。これがひどくなると、激しい嘔吐や尿失禁が起こります。
運動時や入浴後などは水分補給が必要ですが、飲みすぎには注意しましょう。

主な症状

水中毒とは多量の水を摂取することで中毒状態になってしまうことで、具体的に表れる症状としては次のようなものがあります。
血液中のナトリウム濃度の低下によって、軽い疲労感、嘔吐、頭痛、精神異常、性格変化、痙攣、こん睡、呼吸困難と悪化していき、最終的には死亡してしまうこともあります。
神経系に異常をきたしてしまうために注意が必要です。

主な原因

水中毒とは、誤った知識に基づいて行うダイエットや水分補給などが原因で、過剰な水分摂取によって引き起こされる低ナトリウム血症によって引き起こされる病気です。
自閉症や統合失調症などの方が服用している抗精神病薬の副作用の口渇感による過剰な水分摂取で引き起こされる場合もあります。また、精神疾患が原因で不安、幻覚などの症状から水を多飲してしまうことも多いです。
赤ちゃんが下痢などのために捕る水分でも、引き起こす危険があります。

主な検査と診断

水中毒の検査方法としてよく行われるのが血液検査です。血液中のナトリウムイオン濃度を確認し、濃度低下が著しい場合は死に至る場合もあるため早急な治療が必要になります。
必要に応じて腎機能検査、ADH、コルチゾール、甲状腺ホルモンの測定や血液ガス分析による検査をする場合もあります。
主な診断は血液検査で可能ですが、治療を続けるに当たっては定期的な血液検査、飲料、尿量の検査、体重測定が必要になります。

主な治療方法

水中毒の治療法としては、水分摂取量を抑えることと、摂取した水分をしっかり排出することが行なわれます。症状が軽度の場合は経口補水液(スポーツドリンク)などでゆっくりと塩分を補給することで改善されることもあります。
精神疾患のひとつの症状である場合は、原因を突き止めた上で、投薬治療も有効です。クロザピンという薬に症状改善の効果があるといわれています。
逆に、尿崩症の治療として投薬されている薬が症状を悪化させている場合は、投薬を中止する必要があります。