多発性筋炎 タハツセイキンエン

初診に適した診療科目

多発性筋炎はどんな病気?

多発性筋炎とは、筋肉の障害(炎症や変性)によって筋肉に力が入らなくなったり痛みを感じる病気です。免疫の異常、ウイルスの感染、悪性腫瘍、薬剤の影響などの原因が考えられていますが、はっきりとした原因は分かっていません。大多数の患者が筋肉の障害による筋力の低下が見られ、筋肉以外(皮膚や眼球など)の障害も認められます。初期症状は自覚症状があまり無いですが、痛みを感じるほどにまでなり、進行は非常に遅いです。

主な症状

多発性筋炎には、だるさ、疲れる、食欲がないなどがあ ります。たまにら発熱をきたすこともあります。筋 肉の病状はほとんどの患者さんにみられます。しかし、それらは全ての患者さん に起こるわけではなく、患者さんにより状態は 少しずつ違ってきます。なお、筋症状はほとんどなく、皮 膚だけの患者さんもいるので、ひとつだけでは判断しにくいのです。

主な原因

多発性筋炎の原因は、自己免疫の異常により引き起こされるものです。自己免疫機能は、体を外敵から守る重要な機能です。しかし、自己免疫に異常をきたした場合には、自身の組織に対して攻撃し始めます。それが筋肉に対して行われた場合、筋肉に炎症を起こします。自己免疫の異常は、生来の体質と外的要因の相互作用によって起こると考えられます。

主な検査と診断

多発性筋炎の疑いがある場合の検査方法としてあがるもののひとつが、血液検査です。血液中の成分によって検査していきます。次におこなっていくものが、抗核抗体があるかどうかを検査していく抗体検査を行っていきます。筋電図によってさまざまな判断をくだしていきます。その他にやる検査は、画像診断などの視覚を利用した検査もおこなっていきます。

主な治療方法

多発性筋炎の治療法は、基本的には薬物療法となります。しかし発症初期の段階では、可能な限り筋肉に負担をかけないように安静にする必要があります。薬は主に副腎皮質ステロイド薬が使われ、効果がみられます。大量ステロイド療法が約2週間から4週間行われ、改善をみながら時間をかけて、最少必要量まで減量されていきます。ステロイドの副作用やが無効だった場合、免疫抑制薬が投与されます。