尿路結石 ニョウロケッセキ

初診に適した診療科目

尿路結石はどんな病気?

尿路結石では尿の成分が腎や膀胱で結晶して、これが移動し尿路を塞ぎ症状がでます。40年前に比べ3倍に増えており、メタボとの関連も指摘されている生活習慣病です。男性が女性の2倍以上多く、30−60歳代に多いことも特徴ですが小児にもみられます。再発しやすいことも特徴の一つで治療後は再発予防に務める必要があります。結石成分はカルシウム結石、感染結石、尿酸結石などが主ですが、他にも様々な成分がみられます。

主な症状

尿路結石は自覚症状がある場合は激しい痛みの発作を伴ことが多いです。全般的には突然おき、腰背部・側腹部・下腹部の激痛や、更に鼠径部や外陰部への放散痛、吐き気、嘔吐、血尿が現れます。特に側腹部・背中側辺りは特に激しい痛みで、倒れこんだり、のたうち回るほどの痛みとなっています。尿路結石の痛みの特徴は”痛くてじっとしていられず七転八倒すること”。”痛くて動けない”ときには他の病気を疑う必要があります。血尿も多く見られます。

主な原因

尿路結石になってしまう原因は、水分の摂取が不十分なことが大きな要因のひとつと言われています。また、肉類や糖質類を摂取しすぎるバランスの悪い食生活や、塩分の摂りすぎ、カルシウム不足、食物繊維の不足なども言われています。また、血液、尿のカルシウムが高くなる副甲状腺機能亢進症、遺伝的に尿中にカルシウム、シュウ酸、尿酸などが多く排出されるときも尿路結石の原因となります。

主な検査と診断

尿路結石の検査方法は、尿検査(結石が出来やすい人かどうか判断出来る)・超音波検査(最も安全で手軽な検査、結石の位置などや内臓の働きも見ることができる)・レントゲン・CT検査(結石の位置をさがすために行う、普通のものと造影剤の注射を使用して撮るものもある)があります。妊娠している女性はレントゲン検査を使いにくい為、超音波検査が最も適しています。

主な治療方法

尿路結石の大きさが10mm以下では自然排出の可能性が高いため、まず保存的治療として経過観察あるいは薬物療法をおこないます。結石排出促進効果のある薬剤、漢方薬などが用いられます。結石溶解療法はごく一部の結石のみに有効です。1−3ヶ月の観察で排出が期待できない場合、および10mm以上の結石では積極的な結石除去を行います。具体的には体外衝撃波結石破砕術(ESWL)、経尿道的結石破砕術(TUL)、経皮的結石破砕術(PNL)ですが、結石部位、大きさ、合併症などにより選択される治療法は異なります。