つつが虫病 ツツガムシビョウ

初診に適した診療科目

つつが虫病はどんな病気?

つつが虫病とは、ツツガムシ病リケッチアという病原体による人獣共通感染症で、この病原体が体内に入った時に発症するものです。この病気は、新型と古典型の二つに分類され、日本紅斑熱と症状がとても酷似しています。また、刺された覚えのない発病者も多く、初期症状はインフルエンザを示すこともあり、医師がリケッチア感染症と早期に診断することが重要になってきます。

主な症状

つつが虫病の主な症状は、39度以上の高熱、全身にみられる5mm大の紅斑の発疹、ダニに刺し口です。ダニ刺し口は、発赤と腫れを伴い、その後水泡になり、潰瘍化してかさぶたになるのが特徴です。他にも、筋肉痛や目の充血、全身倦怠感、頭痛、全身のリンパ節の腫れ、低ナトリウム血症などもみられます。重症になると、多臓器不全に陥ることもあります。

主な原因

つつが虫病は、小型のダニの一種であるツツガムシにより媒介される細菌感染症です。山林や草地でつつが虫に刺されることが原因となり、リケッチアが侵入し、感染します。日本では、アカツツガムシにより媒介される古典型ツツガムシ病と、タテツツガムシやフトゲツツガムシにyり媒介される新型ツツガムシ病が存在します。古典型は現在ほとんど発生が見られないのに対し、新型は現在も全国で患者が発生しています。

主な検査と診断

つつが虫病の検査方法には罹患が疑われる人の血清型を血液検査によって調べる方法があります。IFAと呼ばれる間接蛍光抗体法や、IPAと呼ばれる間接抵抗ペルオキシターゼという方法を用いて検査することができます。このときCRP強陽性や肝酵素の異常がほとんどの例に認められるほか、通常の感染症と比べ、白血球の上昇が少ない点が特徴としてあげられます。

主な治療方法

つつが虫病の治療法として有効なのが、テトラサイクリン系抗生物質といった薬剤を用いた薬物療法となります。上述したテトラサイクリン系抗生物質が第一に選択する薬剤となりますが、この他にもクロラムフェニコールという薬剤がこの感染症には有効です。通常、ミノマイシン錠2錠を患者に経口投与しますが、内服が困難な重症患者にはミノマイシンの点滴静注を行います。