梅毒の治療について

お茶
お茶 (女性 / 30代)
昨年(2014年1月)から梅毒の治療を始めて、今月(2015年4月)で1年と4ヶ月になるのですが、治療に時間がかかっています。
先生がお手上げ状態なのですが、どうしたらいいのでしょうか?

数値・経過に関しては以下の通りです。
2014年
1月
感染発覚。
(同時に他の感染症から性病検査、がん検査までやりましたが、梅毒以外は全て白でした。)
サワシリンカプセル250mg×朝昼晩一日3回服用開始
2月4日
定量検査RPR16/TPHA640
3月4日
定量検査16/640
4月2日
定量検査16/640
5月2日
定量検査8/640
6月10日
定量検査8/640
7月10日
定量検査8/640
外陰炎になる。
性器外部の左側一部分1cm×3cm位ですが、見た目は乾燥肌みたいなもので、痒いです。
きっかけは生理用品による擦れ、抗生物質の塗り薬で3日位で治まりました。
ただ生理中・前後含め、生理用品でかぶれること自体始めてでした。
8月8日
定量検査8/640
9月8日
定量検査8/640
10月3日
定量検査4/320
クラリスDマイシンカプセル250mg×朝昼晩一日3回
服用4日目に発疹が全身に出たこと、及び激しい下痢のため、サワシリンカプセル250mg×朝昼晩一日3回に戻す。
(結局10日間だけクラリスDマイシンを服用。)
尚、この月数値が下がったのはあくまでサワシリン服用の結果で、クラリスDマイシンに変えたタイミングとたまたま同じだっただけです。
(検査を受けた日に新しい薬を貰って、1週間後に検査結果が出たら下がっていた。)
11月15日
定量検査8/640
12月12日
定量検査8/640
2015年
1月9日
定量検査8/640
例によって感染症から性病、がん検査、梅毒以外は全て白。
(但し、この回の梅毒の検査に関しては、PA法と呼ばれる簡易検査で、一度でも梅毒に感染したら、例え完治していても抗体の関係で必ず引っ掛かります。)
外陰炎・カンジタになる。
外陰炎は前回と全く同じ場所。
抗生物質の塗り薬ですぐ治るが、以降、生理に関係なく、下着に擦れた程度でも、ちょくちょくなるように。
2月6日
定量検査8/640
薬を変える。
セファクロルカプセル250mg×朝昼晩一日3回
17日
子宮頚癌ワクチン3回目を打つ。
直後からじんましんが出始める。
23日
じんましんのため、皮膚科に行く。
3月6日
定量検査8/640
4月7日
定量検査8/640
薬を変える。
オフロキサシンカプセル100mg×朝昼晩一日3回

ちなみに今まで、花粉症まで含め、アレルギーとかは出たことがなかったのですが。
実は歯医者さん(普通に虫歯の治療)にも通っているのですが(梅毒に関しては告げてあります)、歯医者さんでも皮膚科でも、「梅毒の通常の治療で1年を越えることはあり得ないと思いますが…」と言われました。
産婦人科の先生は「数値が下がらないのが不思議なのですが、可能性としては2つ
①実はすでに治っている
②リンパに梅毒が入り込んでいる
この場合、飲み薬では治らず、点滴・筋肉注射も同じく意味がありません。
わずかに可能性があるとしたら皮下注射ですが…
これは僕も聞いたことがある、というレベルで…
正直、僕ではお手上げ状態です。」
だそうです。
この先生は性病などにかなり詳しいベテランの先生で、梅毒の治療経験も何十人もあるような方です。
ところが、その先生をして私みたいに数値が全く変わらない症例が初めてなので、他の先生方にも聞いて回って下さったそうです。

私の場合、全く自覚症状がなく、いつ感染したのかも定かではないのですが、数値からみて、また特に症状も出ておらず、あと2014年1月以前の検査では、
2013年1月、感染症・性病、がん検査全て白
2013年8月、感染症・性病全て白
でしたので、潜伏期間等で検査をすり抜けたとしても、2013年1月以前の感染はまずあり得ないと思います。
(検査を2度すり抜けたとしても、現在までで最大2年4ヶ月)
産婦人科の先生にも、「紹介状・診断書はいくらでも書きますので、何か他の病院・先生でいいアイデアがあれば、それを試してみるべきです」と言われました。
その場合、何科に行けばいいのでしょうか?
というか、誰に聞けばいいんでしょうか?
大学病院とかに行くべきなんでしょうか?
尾上 泰彦
プライベートケアクリニック東京 新宿院
貴女の場合、全く自覚症状がなく、いつ感染したのかも不明である。
貴女の治療はサワシリンカプセル250mg×一日3回服用(250mg×3回)
1日量750mgをかなり長期間服用なさった。
貴女の主治医はかなり熱心に検査、治療をなさっておられます。

日本性感染症学会の治療ガイドラインでは梅毒の治療には、
殺菌的に働き、耐性の報告もないペニシリンを第一にすべきで、
経口合成ペニシリン(AMPC,ABPC1日500mg×3=1日量1,500mgなど)を内服させる。
投与期間は、第1期は2~4週間、第2期では4~8週間、第3期以降では8~12週間を必要とする。
無症候梅毒ではカルジオリピンを抗原とする検査で、抗体価が16倍以上を示す症例は治療することが望ましい。
投与期間は、感染時期を推定し、その期の梅毒に準じるが、感染後1年以上経過している場合や、
感染時期の不明な場合には、8~12週間とするとされています。
また、治癒判定については、梅毒の治療効果は、カルジオリピンを抗原とする検査の抗体価とよく相関するので、
病期に応じた十分な治療を行った後は、一般に臨床症状の持続や再発がないこと、およびカルジオリピンを抗原とする検査を定期的に追跡して定量値が8倍以下に低下することを確認するとされています。

貴女の場合、1日の内服薬の量が少なかったようですが、かなり長期間服用なさっておられますから、
治療は完結終了したと考えて良いと思います。治療効果もカルジオリピンを抗原とする検査でかなり
前から8倍以下になっていますからご心配ないと考えます。
もちろんHIVの検査もされていると思いますからご安心ください。
もしまだ不安があるのでしたら、梅毒の専門医のいる皮膚科を受診なさってください。
お大事になさってください。