・営団地下鉄 銀座線/日比谷線/丸の内線「銀座駅」A6番出口徒歩0分
・有楽町線「銀座1丁目駅」9番出口徒歩3分
・都営地下鉄 浅草線「東銀座駅」B2番出口徒歩0分
・JR山の手線「有楽町駅」徒歩5分
09:30~13:00 |
|||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
| ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - |
| 【初めて受診される方】 午前の診療時間 09:30〜12:30 午後の診療時間 15:00〜17:45 |
|||||||
15:00~18:00 |
|||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
| ○ | ○ | ○ | - | ○ | - | - | - |

09:30~13:00 |
|||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
| ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - |
| 【初めて受診される方】 午前の診療時間 09:30〜12:30 午後の診療時間 15:00〜17:45 |
|||||||
15:00~18:00 |
|||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
| ○ | ○ | ○ | - | ○ | - | - | - |
病院情報を携帯電話で携帯電話で下のQRコードを読み取ると、この病院ページへ簡単にアクセスできます。
病院のURLをメールQRコードが読み取れない場合は、下記へ携帯電話のメールアドレスを入力して送信してください。
■ 当クリニックは2004年7月より東京都、埼玉県、茨城県、栃木県より「特定不妊治療助成医療機関」(体外受精-胚移植や顕微受精を行うとき各都県より一定の条件の方に補助金が助成される制度)に指定されました。
■ 不妊学級のお知らせ
毎月第4木曜日のPM2:00~PM3:30の間、当クリニックの待合室にて不妊症の治療、特に人工授精法、体外受精-胚移植法、顕微授精法などにつきスライドを用い詳しく解説いたします。どなたでも参加できます。(当クリニックを受診していない方でも自由に参加できます。)予約不要、無料です。
平成16年4月より水曜日は女医・遠藤 尚江 先生(慈恵医大産婦人科医長:不妊症・内分泌専門)が終日担当いたします。
当クリニックは不妊症の治療を中心に行っておりますが、さらに、下に示したように月経異常や更年期障害の治療などの女性ホルモン治療にも広く専門的に力を入れて行っております。
1. 不妊症の治療
■ 一般的不妊治療(タイミング指導、排卵誘発、その他ホルモン療法、漢方療法)
■ 人工授精
■ 凍結精子を用いた人工授精
■ 体外受精-胚移植法(IVF-ET)
■ 凍結胚保存とその移植
■ 顕微授精(ICSI)
■ その他の補助生殖医療(胚盤胞移植、assisted hatching法、精巣精子回収法(TESE)など)
2. 月経の異常(無月経、生理不順、不正出血、月経痛、月経前症候群(PMS)など)
3. 子宮内膜症の治療
4. 避妊の相談(各種低用量ピル、緊急避妊(モーニングアフターピル))
5. 更年期障害(ホルモン補充療法(HRT)、漢方治療、その他)
6. 婦人科ガン検診(子宮ガン、卵巣ガン検診)
7. ブライダルチェック
■不妊症の治療
1.妊娠はどのようにおこるか
1) 性交性による射精
性交により膣内に射精された精子のうち活発な動きのよい精子は直ちに子宮の下部の子宮頚管から分泌される頚管粘液の中に入り子宮腔内→卵管へと遊んで進み、卵管の先端に近い膨大部というところで卵と出会います。
2) 排卵
卵管の中の卵の元(原始卵胞)は月経の終了ころから成育し、やがて発育卵胞→成熟卵胞となって、卵巣の中から卵巣の外へ排出されます。これを排卵といいます。
排卵した卵は直ちに卵管の先端部分(卵管釆)から卵管の中に吸い取られます(卵のピックアップ)
3) 受精
卵管の太い膨大部とよばれている部分でピックアップされた卵と卵管の先端までたどりついた精子とが出会い、一ぴきの精子が卵の中に入り込みます。これを受精といいます。受精した卵は分裂(卵割)を繰り返し、子宮腔に向かって輸送されます。最終的には桑実胚~胚盤胞という状態になり子宮腔内に入ります。
4) 着床
子宮腔内に入った胚盤胞は1~2日間子宮腔内をぶらぶら移動した後、最終的には子宮内膜と接着し、子宮内膜の中へ入りこみます。これを着床とよびます。(これでやっと妊娠が成立したといえます。)ですから妊娠が成立するためには
のいずれかに障害があると妊娠にはいたりません。
2.不妊症の原因
1) 不妊原因の割合
不妊症には多くの原因があげられます。大きくわけると女性側の原因と男性側の原因、あるいはその両方の原因とにわけられます。最近の傾向として男性側の原因が増えている傾向にあるといえます。
大まかにその割合を下に示しました。
|
妻側原因
|
(A) 排卵障害 |
15%
|
| (B) 卵管因子 |
10%
|
|
| (C) 子宮因子 |
5%
|
|
| (D) 子宮内膜症 |
15%
|
|
|
夫側原因
|
(E) 精子因子、性交障害 |
35%
|
|
原因不明不妊
|
(F) 明らかな不妊原因がない |
20%
|
|
妻側+夫側原因
|
(G) 妻側+夫側原因 |
10%
|
ここにあげた原因の割合はあくまでおおよその割合です。また、合計してもちょうど100%にならないのは、いくつかの原因を重複してもっている場合があるからです。これからもわかるように従来不妊症というと、妻側に原因があるとして、まわりからつらい立場に置かれていましたが、決してそんな事はありません。夫側にもかなりの割合で不妊原因があることがわかります。しかし、この不妊原因の割合がどうであれ、またどちらに原因があるにせよ、治療する医療側としてはカップルとして一組のユニットとして考えております。ですから、どちらに原因があっても夫婦で取り組むことがとても重要です。
2) 不妊原因の内容
(A) 排卵障害
毎月きちんと排卵(卵巣から卵が排出される現象)しない場合です。その結果、月経の周期がバラバラになり(生理不順),あるいは何ヶ月間も月経がない(無月経)こともしばしばあります。ですから、いわゆる生理不順の方や無月経の方は、排卵がうまくおこっていない場合が多いのです。
(B) 卵管因子
左右2つある卵管は、妊娠が成立するために3つの重要なはたらきをになっています。1つは卵巣から排卵された卵(子)を卵管の内にとりこみ(ピックアップ)ます。2つめの役目は卵管の内にとりこんだ卵と精子が出会い、受精する環境を整えることです(受精)。そして、3つめの役割は受精した卵を子宮へ輸送することです。ですから、何らかの原因(多くは炎症)で卵管がつまっていたり(卵管閉塞)、卵管の周囲に癒着がおこっている(卵管周囲癒着)場合は重要な不妊の原因となります。
(詳しくは本文「不妊症の治療法」のうち「(7)体外受精-胚移植法(IVF-ET) 」を参照してください。)
(C) 子宮因子
子宮は受精して発育した卵(胚)を子宮の内腔(子宮内膜)に接着させ(着床)、発育させる重要な役目をになっています。ですから子宮筋腫やポリープが子宮内腔ににできていたり、胚を育てるはずの子宮内膜が充分に環境を整えられないと着床障害となり、やはり不妊原因となります。その他、先天性の子宮奇形(子宮中隔や重症な双角子宮)は不妊や流産の原因となります。
(D) 子宮内膜症
子宮内膜症とは、子宮の内腔をカバーしている子宮内膜という粘膜が子宮内腔以外の場所にとび火して、そこで増殖する病気です(とび火しやすい場所は、卵巣や骨盤の内の腹膜です)。子宮内膜症は、卵管や卵巣、子宮の癒着をおこし不妊症の原因となります。また、単に癒着ばかりではなく、内膜症そのものが不妊原因となることもわかっています。最近、この子宮内膜症を原因とする不妊症は増加傾向にあります。月経痛や性交痛のある方は要注意です。
(E) 男性不妊
男性の異常が不妊の原因になることは言うまでもありません。その代表的な異常は精子の数が少ない例(精子減少症)や、精子の運動が悪い例(精子無力症)、あるいはその両方の合併した異常(精子減少無力症)などです。このような精液の異常のほか最近では、勃起不全(インポテンス)や射精障害による不妊も増えています。しかし、有効な治療法も開発されていますから諦めないでください。
(F) 原因不明不妊 -unexplained infertility-
不妊症となる原因があるからこそ不妊症になるわけですが、現実には不妊症の一通りの検査をおこなっても、全ての検査に異常がない例が少なくありません。これを原因不明不妊-unexplained infertility-(説明不能な不妊)といいます。この中には今後原因が明らかになるものもあると思われます。
(G) 妻側不妊+夫側不妊の合併
3. 不妊症の検査法
1) 不妊症検査の重要性について
1. 不妊治療にとって検査はとても重要なステップです。
特別避妊をしていないのに、なかなか(2年以上、晩婚の場合は1年以上)妊娠しない場合を不妊症といいます。不妊症には、先に述べたようにいろいろな原因があります。例えば排卵がきちんと起こっていない場合(排卵障害)とか、精液に異常がある場合(男性不妊)とか、ホルモン分泌の異常や子宮内膜症がある場合などです。ですから不妊症を治療し、妊娠に結びつけるにはまず、妊娠しにくくしている不妊原因をはっきりさせることが、治療の第一歩となります。
2. どんな検査法がありますか?また目的は?
くわしい検査の内容は後々述べますが、主な検査項目とそれぞれの目的を示します。
2) 検査項目と目的
(1)婦人体温表(BBT)
・排卵しているかどうか調べます。
・おおよその排卵日を知ることができます。また黄体機能もおおよそわかります。
婦人体温は毎月目が覚めたら床の中で計ります。そして婦人体温表に記録します。
(2)ホルモン検査
・卵巣が排卵するための予備能力が充分そなえているかどうか月経開始の2~3日目に一回採血し、性腺刺激ホルモン(卵巣刺激ホルモン)つまりLH、FSHを測定します。
・着床が成立するのに必要なホルモン(プロゲステロン)が卵巣から充分に出ているかどうかを調べます。
これらのホルモン検査は主に採血して血液検査で簡単にわかります。
(3)子宮頚管粘液検査
・精子が子宮に入りやすくする働きのある粘液(頚管粘液)が子宮の入口から、充分に分泌されているかを調べます。
主に排卵の頃診察して簡単に(1分位)痛みもなく行えます。
(4)精液検査
・精液中の精子の数、運動率を調べ男性側の不妊原因の有無を調べます。
当クリニックでは自宅で精子をとっていただき、あらかじめお渡ししてある容器に採取し、奥様に持参していただきます。ですからご主人が来院していただかなくても結構です。
(5)頚管粘液-精子適合試験(フーナーテスト)
・通常の性交で精子が充分に子宮の中に入っているかどうか、精子と子宮の適合性を調べます。
排卵日の近くに性交し翌日の午前中来院していただきます。そして頚管粘液をとりその中の精子の数や運動を顕微鏡で調べます。
(6)抗精子抗体検査
・フーナーテストで精子が充分に子宮に入っていかない場合、その原因として精子が動かなくなる抗体(精子不動化抗体)が女性側にできているかどうかを調べます。
一回の採血で済みます。
(7)子宮卵管造影法(HSG)
・子宮の形に異常がないかどうか、また卵管がきちんと通じているかどうかをレントゲンを撮って調べます。
当クリニックでのレントゲン影響は約10分位で済み、またその時の痛みは殆どありません。
(8)腹腔鏡
・子宮内膜症や卵管の癒着が強く疑われる例や、はっきりした不妊原因がない場合に、内視鏡(ラパロスコープ腹腔鏡)を用い骨盤の内を観察します。
通常腹腔鏡は2~3日間の入院が必要ですので当クリニックでは提携病院である慈恵医大病院に依頼しております。
(9)卵管通気法
・卵管が通っているかどうか調べるために行いますが、当院ではレントゲンによる子宮卵管造影法(HSG)を行っているためこの方法は省略しています。
(10)超音波検査法
・いろいろな目的で行いますが1つには卵の入っている袋(卵胞)が、発育し排卵に近づいているかどうか知ることができます。ですから排卵誘発剤を使う場合や、人工授精の日時を決めたり、体外受精の際の卵をとる(採卵)日をきめたりするのには必要不可欠な方法です。
3) それぞれの検査法のタイミング
各検査は下の図のようなタイミングで行いますので1(~2ヶ)月でおおよそ全ての検査が終了します。 
|
不妊症
|



















|
避妊の相談
|
避妊
1.避妊の必要性
現 在、先進国の中で日本は人工妊娠中絶術が多い国の一つです。その原因はいろいろありますが、1つはコンドームが避妊法の主流となっていること、避妊そのも のを実施しないなどがあげられます。ではなぜ避妊が必要なのでしょうか。それはもちろん望まない妊娠を避けるためです。人工妊娠中絶術は単に御本人の体に 負担になるだけではなく、女性の心も傷つけます。
2.有効な避妊法は何か?
現在副作用もなく、避妊効果が高いのは次の方法です。
・ピル(経口避妊薬)
・IUD(子宮内避妊具)
その他、卵管結さつ(手術して卵管をしばってしまう方法)や男性の手術がありますが、両方とも一旦手術を受けると逆もどりするのが困難ですので若い人にはおすすめしません。
3.避妊効果が完全ではないか、不確実な方法は?
・コンドーム法
・性交中断(いわゆる膣外射精)
・オギノ式(リズム法)
・基礎体温法
・殺精子剤
・ペッサリー法
これらの方法はピルと比較するとその避妊効果はかなり落ちるといわざるをえません。特にいわゆる膣外射精はとても避妊法とはよべないものです。
4.最も効果が高い避妊法は?
現在日本で使用できる最も確実で、安全で、やめればすぐ妊娠可能になり、未婚、既婚、お産の経験の有無にかかわらず実施できる避妊方法は唯一ピルだけです。
5.ピルって何?どうして避妊できるの?
毎 月きちんと生理がくる人は、毎月きちんと卵巣が働き、排卵していると考えてさしつかえありません。排卵するためには卵巣が自分が勝手に働いて卵巣の働きだ けで排卵するのではありません。脳の中にあるホルモン中枢の指令を受けて排卵するのです。排卵すると卵巣から2つの女性ホルモンが分泌されます。一つは卵 胞ホルモン(エストロゲン)です。もう一つは黄体ホルモン(プロゲステロン)です。
一方、ピルにはこの両方のホルモンがごく少量含まれているので す。ピルを月経が始まった第1日目から服用しはじめると排卵をコントロールしている脳のホルモン中枢は卵巣が働いてホルモンを出していると勘違いをして排 卵をおこさせる指令をださなくなります。その結果ピルを服用している間は排卵がストップします。排卵しなければ絶対に妊娠はおこりません。これがピルの避 妊の原理です。
6.ピルの服用のしかたは?
先に述べたようにピル の一錠の中に少量の卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれています。特にホルモン量が非常に少ないのを低用量ピルといいます。避妊に使用されるのはこの低用 量のホルモン含有ピル(低用量ピル)です。ピルは月経第1日目(生理が始まったその日)から服用をスタートし、あとは毎日1錠ずつ服用し続けます。
1)ピルには2つのタイプがある。
21日型:月経の第1日目からスタートし、21日間だけ毎日連続して服用します。その後の7日間は休み(休薬)、また3週間服用するタイプです。
28日型:服用のスタートは21日型と同じですが、その後休みなくずっと連続してのみ続けるタイプです。
2)同じ時間にのまないといけないか?そんなことはありません。数時間の差であればよいのです。夕食後とか、寝る前とかという大まかな時間設定でよいのです。
3)のみ忘れたらどうする?
1日だけののみ忘れなら次の日に2日分を服用することでカバーできます。しかし2日以上忘れた場合はピルをストップし、他の避妊法に切り替えましょう。
7.ピルに副作用はないの?
無 数といっていい薬の中でこんなに長く使用され(先進国では15年以上前からスタート)、こんなに多くの女性が服用し、全世界のあらゆる人種が服用して安全 性と有効性が確認されている薬はそう多くはないでしょう。メディア等で時にとり上げられる血栓症などの重篤な副作用は全くといっていいほどありません。し かし、小さな副作用(マイナートラブル)も含めれば全く副作用がないわけではありません。
一部の人にみられるマイナートラブル
・むくみ・頭痛・吐き気・出血・乳房のはり・体重増加
な どです。しかしこのようなマイナートラブルの多くは服用開始の1〜2ヶ月の間だけで、その後は問題なくのみ続けられる人が殆どです。また、もし一つのピル があわなければ他のピルに変えることで解決できます。当クリニックでは多くの方がピルを服用していますが、先に述べたマイナートラブルで服用を中止した方 は極く一部です。
8.ピルをストップするとすぐ妊娠可能?
ピルをストップすると約2ヶ月後には排卵が再開します。ですからもちろんその頃には妊娠が可能ですし、妊娠しても妊婦や胎児に何の問題も残りません。
9.ピルのその他の効果は(副効用)?
ピ ルでの避妊効果は排卵をストップするためですが、この原理を使えば、機能性の月経困難症(生理痛)や子宮内膜症による生理痛にも有効です。また、月経量が 多い人(過多月経)も月経血量がぐんと減ります。ですから月経血量が多く、貧血になっている方にはとても有効です。その他PMSにも効果的です。
10.ピルを服用したいけれど内診しなければいけないの?
当クリニックではピルの処方時には内診を行なっておりません。充分な問診と簡単な血液検査、尿検査、血圧、体重の測定だけで充分だからです。もし婦人科的問題があればそのつど診察します。
11.ピルはいつまで服用できますか?
基本的には5年でも10年でも希望するまで可能です。年齢的には一応40才まで可能とされていますが、他の内科的問題がなければ40才以上でも可能です。
12.10代でも服用可能ですか?
もちろん可能です。欧米ではティーンエイジャーの避妊法の第1選択はまずピルです。
13.健康保険はききますか?
健康保険は病気を診断し、治療することを目的としています。避妊は病気ではありません。ですからピルには保険が使えません。
性交後避妊あるいは緊急避妊(アフターモーニングピル)
1.性交後避妊って可能?
ついうっかり避妊しないで性交してしまったり、コンドームが破れて避妊に失敗してしまったらどうします。もちろん妊娠しやすい排卵日前後のことです。
この場合、卵巣の働きに急ブレーキをかけて排卵をストップしたり、排卵してしまっていたら、受精した卵を子宮で着床しないようにすることで性交後の緊急避妊が可能です。これが性交後避妊の原理です。
2.アフターモーニングピルの方法
避 妊に失敗した72時間以内に開始すれば90%以上で避妊が可能と報告されています。具体的には特定の中用量ピルを性交後72時間以内(時間が短ければ短い 程効果が高い)に服用し、さらに12時間後に同様の中用量ピルをもう1回服用するのです。これを「ヤッペ(Yuzpe)の方法」といいます。
3.アフターモーニングピルはあくまでも一時的な緊急避妊法であることをお忘れなく!!
この方法の避妊効果は100%ではありません。あくまでも緊急避妊法なのです。きちんと日頃からピルを使用して緊急事態がおこらないようにすることをおすすめします。
|
ブライダルチェック
|
1.ブライダルチェックとは?
ブライダルチェッ クとは、これから結婚をひかえている人、あるいはそう遠くない将来結婚を予定している方が、結婚して妊娠や分娩を障げる婦人科的な問題(例えば子宮筋腫が ないか、あるいは子宮内膜症がないかなど)どの有無をあらかじめチェックすることを目的としております。
2.ブライダルチェックの項目
その他御希望と必要があればオプションとしてクラミジアも別途検査できます。
3.ブライダルチェックを希望される方は
通常の診療時間であればいつでも可能ですし、予約の必要もありません。内診と一回の採血で済み、その時間も約10分位です。その結果は約10日後にわかりますから来院していただきます。
ブライダルチェックの料金:35,000 円
(ブライダルチェックは病気ではありませんので健康保険はききません)
|
更年期障害
|
1. 更年期とは何才位のことをさしますか?
日本産婦人科学会の定義では「更年期とは生殖器(性成熟期)と非生殖器(老年期)の間の移行期をいい、卵巣機能が減退し始め、消失するまでの時期」にあたるとされています。一般的には閉経の前後数年間をいいます。
現在、日本人の平均閉経年齢は50・5才ですから、更年期とはその前後5年間、つまり45才頃から55才頃までをいいます。
2. 更年期障害とはどんな病気?
「更 年期に自覚される症状のうち、器質的疾患の裏付けに乏しい不定愁訴を主体とする症候群」と定義されています。ですから、診断にはその人が更年期にあたって いるということ、そしてその症状を説明できるその他の病気がないということが大事なことです。例えば、めまいがあるとするとそのめまいの原因がメニエール 氏病などの耳鼻科の病気ではないことをはっきりさせることが必要です。
3. 更年期障害はどうしておこるのでしょう?
更 年期に入り、卵巣の機能が衰えてくると卵巣から分泌される女性ホルモン、特に卵胞ホルモン(エストロゲン(E))の分泌量が低下します。この卵胞ホルモン の低下が脳の中の自律神経中枢の働きを失調させます。この自律神経中枢の失調が更年期障害の大きな原因ですが、その他にその人の人格(パーソナリティ) や、心理、社会的背景(家庭の問題、子供の巣立ちなど)なども重要な発症原因となります。
4. 更年期障害にはどんな症状がありますか?
| 1.初期にあらわれやすい症状 |
| 1)うつ気分(何となく元気が出ない、今まで興味をもっていた趣味などへの関心がうすれる、親しかった友人とあまり会いたくなくなる、出かけたり人に会うのが何となくおっくう、何ごとにも根気が続かない、大事な用事を後回しにするなど) |
| (2)物忘れ(人の名前や,地名などの固有名詞がわかってはいるがすぐには口に出せない。) |
| (3)不眠(寝つきが悪くなる、一旦寝てもすぐ目がさめてしまう。) |
| 2.早い時期にあらわれやすい症状 |
| (1) のぼせ(hot flash) 暑くもないのに体がほてったようにのぼせる。このようなのぼせが一日に何回も繰り返しあらわれる。 |
| (2) 発汗 首や顔にどっと汗をかく。このためしょっちゅうハンカチで顔をふかなければならない。お化粧が不自由になり、困る人が多い。 |
| (3) 顔のほてり 顔がぽっぽとほてって潮紅する。 |
| (4) 不眠 寝つきが悪い。あるいは寝ついても体が熱くなって夜中に何回も目がさめてしまう。 |
| (5) 動悸 心臓に特に問題がないのに急に動悸がする。 |
| (6) めまい 一瞬、床がゆれているような感じ、地震がきたかと思うような瞬間的なめまいがする。寝返りの時めまいがするなど。 |
| (7) 精神的な症状 ・何となく憂鬱、あるいは抑うつ気分。 ・怒りっぽい(癇しゃく、イライラ) ・気力減退(根気がない、やる気がわかない) ・精神不安定(神経過敏) ・記憶力減退(もの忘れ、すぐ思い出せない) |
| (8) 身体障害症状 ・肩こり、腰痛、関節痛、手のこわばり。 ・つかれやすい ・頻尿(トイレが近い)、残尿感など膀胱炎のような症状。 ・性交障害 性交時に膣からの分泌が少なくなるため、性交痛が出る。また、日常でも膣の乾燥したような感じ、あるいは入浴や排尿の時、膣の入口や外陰部がしみるなどの症状が出ることもしばしば。卵胞ホルモンの不足で膣や外陰部が萎縮しているサインです。 |
以上のような症状があったら更年期障害を疑いご相談下さい。
5. 更年期障害にはどんな治療法がありますか?
大きく分けると次の2つの方法があります。
1) 心理療法(一般・支持療法)
2) 薬物療法
(1) ホルモン補充療法(HRT)
(2) 抗うつ剤、抗不安剤など
(3) 漢方療法
こ のようにいろいろな治療法があります。いろいろある症状のうちどの症状が強いか、あるいはその人のパーソナリティなどを分析し、その人に最も適した治療法 を選択します。あるいはいくつかの方法を組み合わせて治療します。その中で最近はホルモン補充療法(HRT)が治療の大きなウエイトを占めるようになって きました。
ホルモン補充療法(HRT)とは?
ホルモン補充療法(HRT)とは、hormone replacement therapy の略です。
1.HRTはなぜ効くか?
更 年期障害の原因のかなりの部分は卵巣からのホルモンの分泌が減少し、その結果、自律神経が失調するためであることは既に述べました。ですから、自律神経の 失調を回復するにはホルモン、特に卵胞ホルモン(エストロゲン(E))を補充してあげればよいわけです。これがHRTの原理です。事実、HRTにより更年 期障害の多くがかなり速やかに劇的に改善します。
2.HRTは具体的にどのようにしますか?
基 本的にはエストロゲンを補充すれば充分なわけです。しかし、エストロゲンだけを補充すると出血や乳房の張りなど不快な症状を伴います。これらを予防するた めに黄体ホルモン(プロゲステロン(P))というもう一種の卵巣ホルモンを補充する必要があります。(黄体ホルモンは排卵した後に卵巣から分泌されるホル モンです。)ですからHRTはエストロゲンとプロゲステロンの2種類のホルモンを補充することが基本的な方法です。
1)内服(のみ薬)によるHRT
プレマリンという卵胞ホルモンを含んだ錠剤を服用する方法です。黄体ホルモンも同様に内服します。
2)貼り薬(貼布剤)によるHRT
内服のかわりに“トクホン”のような貼り薬(パッチ剤)をおへその横や腰に貼ります。すると貼った皮膚から卵胞ホルモンが放出され、皮膚の内の毛細血管の内へ吸収されて効果をあらわします。
3)パッチ剤によるHRTの具体的方法
今、 日本で使用可能なパッチ剤には2種類あります。一つは1日毎に貼りかえるタイプ(エストラダームM)と週に2回貼りかえるタイプ(フェミエスト)がありま す。どちらのタイプも入浴後におへその横、あるいは腰に500円玉大のパッチ剤を貼っておくだけです。もちろんパッチをはったまま日常生活は普通にできま すし、そのまま入浴してもはがれません。そして2日あるいは3日後に同じものをはりかえるのです。
4)出血(生理)をおこさせない方法と、出血(生理)をおこしながら行う方法の2種類がある。
(1) HRTで補充されたホルモンは当然、子宮にも作用します。ですから、HRTによって月経のような出血があります。しかし、既に閉経した婦人はまた生理(出血)があるのはわずらわしいものです。このような人には出血をこさせないで治療する方法が用いられます。
パッチ剤(貼り薬)を2〜3日毎に貼りかえながら連続してはりつづけます。また黄体ホルモンの内服薬を1日1錠服用し、これも連続します。すると出血がなく、HRTができます。閉経して2年以上経っている人に向いています。
(2) 出血(生理)をおこしながら行うHRT。パッチ剤の使用のしかたは?@と同様に連続して貼り続けます。そして黄体ホルモン(内服プロベラ錠)は月末の10 日間だけ1日1錠服用します。すると次の月初めに少量、月経様の出血があります。この方法は閉経前の人や閉経後2年以内の婦人にむいています。
5)HRTは特にどのような症状に効きますか?
HRT でよく改善する症状は顔のほてり(hot flash)、発汗、息切れ、動悸などの血管運動神経症状とよばれる症状でかなり改善がみられます。これに加え、イライラ、不眠、憂うつなど精神症状もか なり軽減します。その結果、身心ともに元気を取り戻し、以前のように元気に日常生活が送れるようになったと感じる人が多いのです。更年期に入り低下してい た性欲も向上し、またいわゆる性感も上昇して性生活にも積極的になり、もとの良好な夫婦関係をとりもどせたという方も少なくありません。しかし一方HRT は万能な方法ではありません。寝つきが悪い、あるいは眠りが浅い人や手足の冷えなどはHRTでは充分に治療しにくい症状です。このような人には軽い睡眠剤 や漢方薬も併用することがあります。
以上のようにHRTは更年期障害のすべてを改善できませんが、かなりの症状にとても有効であるといっても過言ではありません。
6)HRTがもつその他の効果
(1)骨量の減少を予防する効果
閉経後には1年に約1%ずつ骨塩(骨を形成している成分)が減少していきますが、HRTによりその減少をかなりくい止めることが可能です。ですから骨粗しょう症の予防に有効です。
(2)コレステロールの上昇を抑える効果
更 年期になると多くの婦人はコレステロールが上昇することはすでにわかっています。逆に卵胞ホルモンを補充するとこのコレステロールの上昇に歯止めをかける ことも可能です。もちろんHRTだけでコレステロールの上昇を完全に止めることはできません。HRTに加え、食事療法や運動も大切です。
(3)アルツハイマー病の予防にも有効か?
最近、卵胞ホルモンの補充によりアルツハイマー病の予防にも効果的であるとの多くの報告があります。
(4)お肌のシワ、たるみの改善
HRTによりお肌にはりが出たり、しわが減りお肌がみずみずしくなったと感謝されることが少なくありません。これはHRTにより皮膚のコラーゲンが増えるためと考えられています。
7)HRTのデメリット
(1)マイナートラブル
更 年期障害にHRTはとても効くことは先に述べました。しかしHRTは必ずしも良いことばかりではありません。副作用とはいえないまでもマイナートラブルが 伴うことが時にあります。ちょっとした出血、あるいは乳房のはり感、多少の体重増加などですが、その多くは解決が可能です。
(2)癌との関連性について
HRT の中心は卵胞ホルモン(エストロゲン)ですが、エストロゲンは子宮や乳房の細胞を増殖させる作用があります。その結果、子宮体癌の原因になるのではないか と懸念されていました。しかし最近の多数の研究では黄体ホルモンを併用すればそのリスクは増加しないとの報告がほぼ定着しているといえるでしょう。
(a) 子宮癌(子宮体癌)
プロゲステロン(プロベラ錠)を併用すれば子宮体癌のリスクが増加することはないことは証明されています。
(b) 乳癌
日本人の乳癌の発生は欧米人に比較し少ないのですが、HRTを行ない乳癌が増加するのではないかと懸念されるところです。欧米人を対象とした最近の調査結果(WHI2002年)では次のようなことがわかっています。
HRTでは乳癌の発生リスクが25%位増加するかもしれない。
しかしHRTの実施の有無にかかわらず定期的な乳房検診が必要ですし、検診をきちんと実施していればHRTをむやみに恐れることはありません。
8)HRTの費用は?健康保険はききますか?
もちろん更年期障害に対して行なうHRTには健康保険がききます。当クリニックでは全ての方に保険で診療を行なっています。費用はもちろん高額なものではありません。安心して受診していただけます。
9)更年期障害の治療を受けたい方へのアドバイス
更 年期障害は決して我慢する必要はありません。先に述べた症状があったら気軽に、早めに御相談下さい。HRTは決してこわい治療法でもありません。単に更年 期障害を治すだけではなく骨粗しょう症を予防でき、その後のQuality of Lifeを高める治療法でもあります。これはあなただけの問題ではありません。御主人はもちろん、御家族皆んなのために更年期障害をのり越えて活力に満ち た人生を過ごしていただきたいと願ってやみません。
|
月経前症候群(PMS)について
|
1.PMSとは何ですか?(PMSの定義)
PMSとは Premenstrual Syndromeの略です。
PMS とは「通常、月経の2週間ないし1週間位前からおこり、月経開始とともに消失する、周期性のある一連の身体的、および精神的症状を示す症候群(いろいろな 症状の集まり)」と定義されています。もっとわかりやすくいえば月経の前に体や気持の調子が悪くなり、次の生理の始まりとともに自然に軽快するいろいろな 症状の集まりのことをいいます。
2.PMSにはどのような症状が現れますか?
先の定義に示したように身体的な症状と精神的な症状とに分けられます。それぞれの症状をリストアップしたものが表1です。
表1.PMSの代表的な症状
|
身体的症状
|
精神的症状
|
| 1.下腹部膨満感 | 1.怒りやすい、反感、闘争的 |
| 2.下腹痛 | 2.憂鬱 |
| 3.頭痛 | 3.緊張 |
| 4.乳房痛、乳房が張る | 4.判断力低下、不決断 |
| 5.腰痛 | 5.無気力 |
| 6.関節痛 | 6.孤独感 |
| 7.むくみ、体重増加、脚が重い | 7.疲れやすい |
| 8.にきび | 8.不眠 |
| 9.めまい | 9.パニック |
| 10.食欲亢進 | 10.妄想症 |
| 11.便秘あるいは下痢 | 11.集中力低下、気力が集中できない |
| 12.悪心,動悸など | 12.涙もろい など |
これらが代表的な症状です。これらの身体的な症状や精神的な症状は単に本人がつらいだけでなく、社会的なトラブルも発生する原因になる事があります。
例えば、PMSのため仕事を休んだり、在宅願望がおこる人もいます。また、身近な家族、例えば母親や夫にあたりちらしたり、口論したり、暴言をはいたりすることもあります。あるいは友人に決断を任せたり、「ノーと言えない」などの症状を示す人もいます。
PMSには以上のようないろいろな症状が単一で出ることは少なく、身体的な症状と精神的な症状が複合して出る場合が多いのです。ですからその名のとおり、月経前症候群とよばれるわけです
3.PMSはなぜおこるのでしょう?
PMSの原因にはいろいろな説がありますが、現在まだはっきりと解明されてはいません。
その中で有力な説を以下に紹介します。
1. 排卵した後に卵巣から分泌される黄体ホルモンという女性ホルモンにより体に水分が貯まりやすくなり、その水分貯留がいろいろな症状を出す原因となる。
2. 脳の中で分泌されモルヒネ様の作用があるβーエンドルフィンという物質が月経の前になると急激に低下する。その結果うつ状態になりやすいのではないかという説。
3. 脳内に神経刺激を伝達する作用をもつセロトニンという物質があります。セロトニンは神経線維の末端から分泌され、神経情報を伝達する役割をになっています。
月経の前にはこのセロトニンが低下することが知られています。この月経前のセロトニンの低下がいろいろネガティブな精神症状が出る原因ではないかという説も最近は有力視されている説の一つです。
以上のようにPMSの原因はいろいろあげられていますが、まだ完全に解明されているわけではありません。
4.PMSはなぜ治療した方がよいのでしょう?
PMS のある婦人は御本人はもちろんつらいのです。しかし家族や職場の人など周囲にも少なからず好ましくない影響を与えます。御本人がイライラしていたり、集中 力が落ちると同僚が不必要な気をつかいます。仕事上の効率も低下します。このようなことは御本人がわかっていても、その気分をコントロールできにくいのが PMSなのです。ですから適切な治療をして御本人はもちろん、周囲の人との人間関係もスムーズにさせたいと来院する人が私のクリニックには最近増えてきて います。
5.PMSの治療
1) PMSのことをよく知ることの重要性
PMS を治療する上で大切なポイントの一つは、患者さん御自身がPMSのことをよく知るということです。どういうことかといいますと、患者さん自身を悩ませてい たいろいろな症状が月経の1〜2週間前から始まり、月経の開始とともに軽減、消失するという事実を見きわめ、決して過剰に思い込まないことです。これらの 症状がPMSであると自ら認知するだけでも安心できます。
さらにPMSについての正確な情報が得られれば、それだけで自分の精神的なあるいは身体的な不安を軽減することに役立ちます。ですから、PMSの正確な知識を得て下さい。
2) PMSの治療
(1)非薬物療法(薬以外の治療法)
1. 食事について
低蛋白、高炭水化物食がよいという説がある。
2. カフェイン
カフェイン(コーヒーなど)はPMSの症状を悪化させる可能性があり、ひかえめに。
3. 運動
運動することも効果的な方法の一つです。その際、運動の強さが重要なのではなく、毎日少しずつでも規則正しく定期的に行なうことが重要です。
4. 代替療法
ハーブサプリメント、ハーブティー、リフレクソロジーなどが有効なこともある。
3) PMSの治療(2)薬物療法
1. ビタミンあるいはミネラル
ビタミンB6・カルシウム・マグネシウム・ビタミンEなど
2. 抗うつ薬(特に選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI)
PMS の原因の一つにセロトニンの活性の低下があげられていることは原因のところで既に述べました。このセロトニン作用の低下がPMSの抑うつや不安、攻撃性、 集中力の低下などの精神症状の原因と深くかかわっているという考えかたから、セロトニンの活性化をはかりPMSの改善をはかろうとするものです。
最近は各種のSSRIが開発され、PMSに対して有効であることが確かめられています。またこのSSRIは従来の抗うつ剤に比較し、副作用が少なく、服用しやすいことも利点です。PMSのうち抑うつなどの精神的症状が強い人には向いています。
3. 抗不安剤(いわゆる精神安定剤)
4. 経口避妊薬(ピル)
ピ ルは女性ホルモンのうち少量の卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲスチン)を含んだ合剤です。ピルを服用するとその間、排卵がストップ し、日頃卵巣から分泌される女性ホルモンのレベルが低下します。ピルがPMSの全ての人に、あるいはPMSの全ての症状を改善するものではありません。し かしピルを服用することによりPMSの特に身体症状のかなりの部分が軽減あるいは消失します。まず試みてもよい一つの方法です。
6.PMSに悩む人へのアドバイス
PMS で悩んでいる人はあなただけではありません。症状の強弱はありますが、かなりの人、あるいは軽症例も入れれば殆どの人はPMSあるいはそれに近い症状があ ります。そして繰り返しになりますが、PMSの被害者はあなただけではありません。どうかおっくうがらずに気軽に当クリニックに御相談下さい。快適で心安 らかな日常生活をとりもどせるようお力になりたいと思います。
|
子宮内膜症
|
(A) 子宮内膜症とはどんな病気ですか?
子宮内膜症を説明する前に子宮の構造について先に説明します。
子宮は
(1)子宮筋という筋肉から出来ている袋状の臓器ですが、その袋の内側は
(2)子宮内膜という薄い膜で裏うちされています。(図1)
このように子宮内膜は本来、子宮の内側だけに存在し、妊娠する場所になります。しかし妊娠しない場合はこの内膜は剥がれて出血し、月経となります。しかし時 にこの子宮内膜が子宮の内側だけではなく、他の臓器、例えば卵巣や卵管、あるいは腹腔内、直腸の表面などの異所に芽ばえその場所で増えてしまうのが子宮内 膜症という病気です。
特に内膜症が好発する場所を下図に示しました。
内膜症が好発する場所 (上記図)
(1)卵巣の内側、表面
(2)子宮と直腸の間のダグラス窩と呼ばれる部分
(3)子宮の筋肉の間(これは特に腺筋症とよばれます)
(4)その他、子宮や直腸表面の腹膜など。
(B) 子宮内膜症はどうして発生するのですか?
はっきりした発生の原因はまだわかっていません。月経の時、内膜が剥がれて子宮から膣へ出ていきます。これが月経ですが、その時子宮内膜の一部が子宮から逆流して卵管を通り腹腔内にばらまかれ、内膜の一部がそこで発育する説が有力な説(子宮内膜逆流脱)の一つです。
(C) 子宮内膜症にはどのような症状がありますか?
1.月経痛(月経困難症)
子宮内膜症による月経痛(生理痛)の特徴は
(1) かなり強い生理痛
(2) かなり痛みが強いので鎮痛剤が必要である。
(3) 市販の鎮痛剤を服用しても充分痛みがとれない。
(4) 年々痛みが増強する(5年前よりも3年前、3年前よりも今年というように年々月経痛が増強する)。
(5) 腹痛だけでなく、肛門や膣の奥の方も痛い。
(6) 腹痛だけでなく、悪心や嘔吐を伴うこともあります。
2.生理痛以外にも時々腹痛がある。
特に排卵期(生理と生理の中間の頃)や生理前にも腹痛がある。
3.性交痛
子宮内膜症がダクラス窩にあるとしばしばセックスの時、膣の奥が痛むこと(性交痛)があります。
4.月経時に下痢をしやすい。
5.月経の血液量が多い(過多月経)
月経の血液にレバーのような凝血がまじるようだと過多月経と考えられますが、子宮内膜症にはしばしば過多月経を伴います。
6.不妊症
子宮内膜症があると全ての人が不妊症になるわけではありませんが、逆に不妊症の20%位が子宮内膜症が原因といわれています。
以上のように子宮内膜症にはいろいろな症状を伴います。しかし、症状の全てがでるわけではなく、そのいくつかが組み合わさっていることが多いのです。特に その中で症状項目1.2.3.5は重要な症状です。ですから、御自身にあてはまる症状がいくつか自覚できるようであれば子宮内膜症が疑われますので一度受 診されることをおすすめします。
(D) 子宮内膜症はどういうふうに診断しますか?
子宮内膜症を診断するには通常次のような方法が用いられます。
1) 問診
2) 内診
3) 超音波
4) MRI
5) 血液検査(CA125というマーカー)
6) 腹腔鏡
し かし、1〜6の全てを動員しないと診断がつかないわけではありません。通常1の問診で内膜症の疑いがあると判断した場合、内診にて子宮の後方(ダグラス 窩)にしこり(硬結)がないかどうか、あるいは圧痛があるかどうか、あるいは卵巣がはれていないか(腫大)どうかわかります。ある程度進んだ内膜症ではこ の内診でほぼ診断がつきます。内診の時間は1〜2分間で特別な苦痛を伴うものではありません。
また,3の超音波は内膜症が卵巣の内にでき、チョコレートのう腫とよばれるように血液がたまった状態を診断するのに効果的です。また4のMRIという断層撮影も同様です。
5の血液検査は補助的な方法ですが,血液中のCA-125という腫瘍マーカーが内膜症では高くなることがあり、このCA-125が高値であれば内膜症がある程度進んだ状態と考えられます。しかし、これが正常値であるからといって内膜症を否定することはできません。
最 後に6の腹腔鏡です。これは腹腔鏡という内視鏡(おへその直下から内視鏡を入れ、骨盤の内を観察し、さらには内膜症の部分を取り除いたりすることもできま す。)をお腹の内に入れて、直接診断する方法です。この方法はお腹の中に内膜症が本当にあるかどうか、あるいは病巣の広がり具合を直接みて診断が可能なこ とから最も信頼できる方法です。しかし腹腔鏡は通常、入院の上、全身麻酔が必要ですし、必ずしも負担が少ない方法ではありません。ですから腹腔鏡が必要な 場合は
1 )内膜症がかなり進んでいて、薬などの治療では不充分な方で、内視鏡をみながらの切除、焼灼などの外科的処置が必要な人。あるいは
2)1)のような人でさらに不妊症を伴う人などが腹腔鏡の対象になります。
また内膜症の殆どは診断法1〜5で診断が確定できます。ですから生理痛を訴えて受診したら内膜症が疑われたので、いきなり腹腔鏡をしましょうということはまずありません。
(E) 内膜症にはどのような治療方法がありますか?
1.内膜症の治療法
1)鎮痛剤
生 理痛(月経痛)が強く日常生活に支障をきたす場合に用いられます。この場合、痛みが強くなる前に早めに服用することがコツです。通常、ボルタレン(内服, 坐薬)、ロキソニンなどが使われます。これら鎮痛剤は単に痛みを一時的に和らげるだけの効果しかありません。内膜症そのものを治療したり、内膜症の進行を くい止める効果はありません。
2)ホルモン療法
(1)ピル(Pill)
ピ ルとは何?:きちんと生理がくる女性は毎月きちんと排卵があると考ええてさしつかえありません。このような人では卵胞ホルモン(エストロゲン(E))と黄 体ホルモン(プロゲステロン(P))という2種類の女性ホルモンが卵巣から分泌されます。このEとPのうち、特にP(黄体ホルモン)は生理痛の原因になり ます。ですから、生理痛を軽くする、あるいはなくすにはPが分泌されるのをおさえてしまう方法が有効です。つまり、排卵を一時的にストップする(排卵抑 制)方法が効果的です。これにはピルを服用するのが最も簡単な方法です。ピルにはその内にEとPを含んでいるため、それを服用すると、服用している間は排 卵がストップします。しかし、月経様の出血(生理)は定期的にあります。子宮内膜症の生理痛はこのピルで痛みを軽くすることが可能です。あるいは全く月経 痛がなくなってしまう人も多いのです。ですからピルがきく場合はピルを毎月繰り返し服用できます。もしピルだけで生理痛が完全になくならなければ鎮痛剤を 併用することももちろん可能です。
もう一つピルでの利点があります。内膜症はそのまま放置しておくと毎月卵巣から分泌されるEとPにより年々に進行していく可能性のある病気です。逆にピルにより内膜症の進行をくい止めたり、進行する速度を遅らせたりすることが可能です。
<ピルのメリット>
・副作用が少ない〜ない
・長期間服用が可能
・内膜症による生理痛のかなりの部分が軽減できる
・内膜症の進行にブレーキをかけられる可能性がある
・月経の前のいろいろな不快な症状(月経前症候群PMS)も軽減する
・月経の量を少なくできる
・避妊法として最も効果的な方法である
<ピルのデメリット>
・1ヶ月間のうち3あるいは4週間服用する必要がある
・避妊効果があり、妊娠を希望している人では使えない
・スモーカーなどは不向き
(2)ホルモン療法 Gn-RHアナログ剤
GnRH アナログ製剤(Gn-RHaと略)とは、排卵をおこすよう指令を出す脳の中のホルモン中枢に一時的にブレーキをかけ、排卵をストップさせます。その結果、 卵巣からのEやPの分泌がかなり低下し、内膜症を一時的に萎縮させることが可能です。通常このGn-RHa剤を6ヶ月間投与すると内膜症が小さくなる効果 が期待できます。また治療の間は月経がありません。
<Gn-RHaのメリット>
・月経そのものをストップするため月経痛を止める効果が速やかである
・内膜症を一時的ではあるが縮小できる
<Gn-RHaのデメリット>
・副作用が多少ある(のぼせや発汗などの更年期に似た症状)
・長期的に使用できない(最長6ヶ月間)
3)手術療法
薬 では治療困難な内膜症の場合(かなり進行した内膜症やピルやGn-RHaでは改善しない内膜症、あるいは妊娠を希望する内膜症の方)は、手術療法が効果的 ですし、最も根本的な治療法ではあります。最近ではお腹を切開しなくても腹腔鏡といって内視鏡をみながら処置する方法が可能になってきました。この方法で お腹の中の内膜症を取り除き、あるいは癒着をはがしたり、小さな内膜症ならレーザーで焼きとばす(蒸散)などの処置が可能です。しかし、内視鏡といえども 3〜4日の入院が必要ですし、手術の時と同様、全身麻酔のもとで行ないます。また医療者(医師)もある程度の技術の習熟が必要ですから、内膜症がある人の 全ての人に腹腔鏡を行なうわけではありません。
<腹腔鏡治療が必要な内膜症>
・内膜症がかなり進行していて薬物療法(鎮痛剤、ホルモン療法)では充分治療できない人
・内膜症が不妊症の原因となっている人
・チョコレートのう腫(卵巣にできた内膜症が腫れて大きくなっている状態)が破裂する可能性がある人
(F) いろいろな治療法のうちどれを選択したらよいでしょう?
1. 独身で内膜症の進行が軽く、生理痛だけが強い場合。
(独身で内膜症のある人のかなりの割合がこういう人です。)
第1選択 ピル(あるいは鎮痛剤併用)
第2選択 鎮痛剤
2. 独身で内膜症がある程度進んでいて(チョコレートのう腫などもある)、生理痛や性交痛、生理以外の腹痛などがある場合、あるいは月経の量がかなり多い場合。
第1選択 Gn-RHa剤を6ヶ月間→その後ピルの継続
第2選択 ピル(あるいは鎮痛剤の併用)
第3選択 Gn-RHa剤
チョコレートのう腫が大きく、破裂する危険も考えられる場合→腹腔鏡手術。
3. 結婚していて内膜症が軽く、まだ妊娠を希望していない人。
第1選択 ピル
第2選択 鎮痛剤
4. 結婚していて内膜症が比較的進んでいてまだ妊娠を希望しないが症状が重い人。
第1選択 Gn-RHa→ピル(鎮痛剤併用)
第2選択 ピル
5. 結婚していて内膜症が原因で不妊症の人。
くわしくはオリジナルホームページの「不妊症の基礎知識」の中の子宮内膜症の項を参照して下さい。
こ のように子宮内膜症の治療は鎮痛剤から手術までいろいろな方法があります。その基本はその一人一人に一番適している治療法をみつけてあげることです。それ には治療を必要とするその人が何を望んでいるか(痛みをとりたいだけ?妊娠を希望している?)あるいは内膜症の重症度はどうか、あるいは症状の種類などの いろいろな要素が考慮されなければなりません。当クリニックでは独身の方から内膜症による不妊症の方まで内膜症に悩まされているいろいろな方が受診されま す。その治療には一人一人に一番適した治療法を見つけてあげるというポリシーの下に取り組んでおります。そしてホルモン療法から腹腔まで全ての対応が可能 です。内膜症に苦しんでいる方は悩んでばかりいないで是非一度受診して下さい。
| 病院・クリニック名 | 楠原レディースクリニック |
|---|---|
| 所在地 |
〒104-0061 東京都 中央区銀座4-6-11銀座センタービル6F |
| 診療科目 | 産婦人科 / 婦人科 / 漢方内科 |
| 専門医 | 産婦人科専門医 |
| 電話番号 | 03-3535-1117 |
| FAX番号 | 03-3535-1150 |
| ホームページ | http://www.kusuhara.gr.jp/ |
最寄り駅
アクセス方法・営団地下鉄 銀座線/日比谷線/丸の内線「銀座駅」A6番出口徒歩0分
・有楽町線「銀座1丁目駅」9番出口徒歩3分
・都営地下鉄 浅草線「東銀座駅」B2番出口徒歩0分
・JR山の手線「有楽町駅」徒歩5分
![]() |
院長
楠原 浩二私は長年不妊症の研究と治療にかかわってまいりました。患者さん一人一人にベストな手づくりの不妊治療をしてさしあげたいというモットーで診療してまいりました。不妊でお悩みの方々、どうかあきらめないで赤ちゃんがさずかるその日まで一緒に不妊と闘っていきましょう。 |
|---|
| 略歴 | ・千葉県生まれ |
|---|---|
| 資格 | ・医学博士 |
| 所属学会 | ・日本不妊学会会員、同学会評議員 |
※不妊症の治療ではじめて受診される方は、初診の日は月経周期のいつの日でも構いません。