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ドクターズブログ

尖圭コンジローマの治療

2009/05/14更新
このページは尖圭コンジローマの治療に携わる医師専用です。記載されている内容は当院での治療方針であって、広く医学会で推奨されている事柄とは食い違う点もあります。当院に無断での引用、学会発表は固くお断りいたします。当院以外での治療結果につきましても一切責任を負いかねます。
尖圭コンジローマは、全国統計ではさほど増えていない印象を受けますが、実臨床では非常に増えていて、しかも難治性になってきつつあるという印象があります。以前よく見られた単発性のごくおとなしい尖圭コンジローマは少なくなって、ここ数年は苔状広基底性・多発性のもの(すなわち将来悪性化する危険性があるもの)が増えています。このタイプは短期間で広がり、再発もしやすいので、発見し次第積極的な治療が必要です。ヒトパピローマウィルス(HPV)のタイプ分類は、健康保険が使えません。また予後判定には組織型のほうが有用ですから、患者の強い求めがない限りやりません。

■(1)単発性~数ヶ所の場合
液体窒素による凝固で十分なこともありますが、局麻して水イボ鉗子で切除したほうが再発しづらい印象があります。このとき、周辺組織も含めて真皮まで切除するのがコツです。直径5mm以上のものでしたら、周辺にウィルス外残している可能性がありますので切除面周辺に電器メスかCO2レーザーを照射しておきます。

■(2)陰茎軸部の多発性・広基底性腫瘍の場合
液体窒素では完治させることは難しいので、速やかに切除術を行います。この際、陰茎軸部であれば皮下に達するように切除します。ループ型電メスが使いやすいです。病変部が大きければメスで切除します。割線が陰茎軸に対して横向きになるようにして、術後の包皮狭窄を予防します。

■(3)亀頭部腫瘍の場合これも基本的には手術療法を行いますが、液体窒素は病変部を小さくすることを期待して使います。亀頭部は皮膚が薄く、直下に血管組織が迫っていますので、陰茎軸部のように深く切り込むことが出来ません。そのため少しでも手術の範囲を小さくしておく必要があるからです。この場所にはCO2レーザーもよく使います。
いずれの方法も再発しやすいので、患者さんとよくコミニュケーションをとって、最後まであきらめないでいっしょに治療に取り組む姿勢が必要です。

■(4)外尿道口腫瘍の場合
女性のHPV好発感染部位として子宮頚管部がありますが、そのような場合には性交によって外尿道口は最もHPVに暴露されやすいと考えられます。事実、最近外尿道口腫瘍の症例が増えています。術者は左手の親指と人差し指で患者の外尿道口を左右に広げ、右手で6時方向をめくるようにすると、尿道口から7-8mmぐらい奥まで観察できます。腫瘍の端がこれより先端にあれば水イボ鉗子で切除して周囲をレーザーで焼灼します。
腫瘍断端がそれより奥にある場合には、小さい摂氏を尿道に入れて観察します。だいたいは梨状窩前半ぐらいまでです。梨状窩に腫瘍がある場合、内視鏡は入り口に近すぎるため保持が難しく、術者泣かせです。当院では独自に外尿道口を切開して視野を確保して根治的に切除し、外尿道口を形成、修復する手術を開発いたしました。再発率等の手術成績に関しましては、症例数を集めて学会報告したいと存じます。